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鈴木誠也の「デビューから3打席続けて出塁」は日本人選手3人目。その前の2人は5打席連続

宇根夏樹ベースボール・ライター
鈴木誠也(シカゴ・カブス)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月7日にメジャーデビューした鈴木誠也(シカゴ・カブス)は、4打席目に初めてアウトになった。1打席目は四球(写真はその直後)、2打席目はシングル・ヒット、3打席目も四球。4打席目に見逃し三振を喫するまで、3打席続けて出塁した。

 デビューから3打席以上続けて出塁の日本人メジャーリーガーは、鈴木が3人目だ。最初の2人、松井稼頭央福留孝介(現・中日ドラゴンズ)は、ともに5打席連続だった。

 松井は、2004年4月6日にニューヨーク・メッツの「1番・遊撃」としてデビューし、初球を打った先頭打者本塁打に続き、2打席目が二塁打、3打席目が四球、4打席目は再び二塁打。2死二、三塁で迎えた5打席目は、敬遠で歩かされた。その翌日、1打席目の三振によって連続出塁は途切れたものの、この試合も、2打席目から4打席まで、四球、四球、シングル・ヒットで3打席続けて出塁した。

 福留のデビューは、2008年3月31日。カブスの「5番・ライト」として、二塁打、四球、シングル・ヒットに続き、0対3の9回裏、無死一、二塁からホームランを打った。翌々日の1打席目に選んだ四球と合わせ、5打席連続の出塁だ(6打席目は三振)。鈴木の打順は6番だったが、カブスの選手として開幕戦でデビューし、リグリー・フィールドのライトを守ったことは、福留と共通する。どちらの開幕戦も、ミルウォーキー・ブルワーズと対戦した。

 投手を含め、メジャーリーグ初打席で出塁した日本人選手は、10人を超える。新庄剛志和田毅(現・福岡ソフトバンク・ホークス)もそうだ。だが、初打席に続いて2打席目も出塁となると、3人の他には、中村紀洋しかいない。2005年にロサンゼルス・ドジャースでプレーした中村は、開幕6試合目の4月10日に代打としてシングル・ヒットを打ち、スタメン初出場となった翌々日の1打席目に二塁打を記録した(3打席目は投手ゴロ)。

 なお、最初の打席は、デビューした試合とは限らない。特に、投手の場合はそうだ。例えば、今シーズンがメジャーリーグ2年目となる澤村拓一(ボストン・レッドソックス)は、まだ打席には立っていない。可能性は低いが、デビューから連続出塁もあり得る。

 2001年のイチローと新庄から、2020年の筒香嘉智(現ピッツバーグ・パイレーツ)と秋山翔吾まで、日本人野手のメジャーデビューについては、こちらで書いた。

「日本人野手のメジャーデビュー。筒香嘉智のホームランは4人目、秋山翔吾の代打安打は2人目」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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