Yahoo!ニュース

今さら聞けないエルニーニョ現象とラニーニャ現象とは?2024年の最新状況と未来予測

TOUYA化学系研究者

エルニーニョ現象とラニーニャ現象は、地球規模の気候に大きな影響を与える自然現象です。これらは特に太平洋地域での海面水温の変動によって引き起こされ、世界中の天候パターンに影響を及ぼします。2024年の現状と今後の予測について詳しく見てみましょう。

エルニーニョ現象とは?

エルニーニョ現象は、赤道太平洋の海面水温が平年よりも高くなることで発生します。この現象は通常、2〜7年の周期で発生し、以下のような影響をもたらします。

  1. 温暖な冬:北アメリカの一部では温暖な冬がもたらされます。
  2. 降雨パターンの変化:南米の西部では異常な降雨が発生し、洪水のリスクが高まります。
  3. 干ばつ:オーストラリアや東南アジアでは干ばつが発生しやすくなります。

ラニーニャ現象とは?

ラニーニャ現象は、赤道太平洋の海面水温が平年よりも低くなることで発生します。この現象もエルニーニョと同じく周期的に発生し、以下のような影響を及ぼします。

  1. 寒冷な冬:北アメリカの一部では寒冷な冬がもたらされます。
  2. 豪雨と洪水:オーストラリアやインドネシアでは異常な豪雨が発生し、洪水のリスクが高まります。
  3. 干ばつ:南米の西部や米国南西部では干ばつが発生しやすくなります。

2024年はエルニーニョ現象とラニーニャ現象どっち?

2024年初めにはエルニーニョ現象が確認されていましたが、6月までにその条件は終了し、現在はENSO(エルニーニョ・南方振動)中立の状態に戻っています。これは、赤道太平洋の海面水温が通常の範囲内にあることを意味します。

エルニーニョ現象が発生する理由

エルニーニョ現象は、以下の要因によって引き起こされます:

  1. 貿易風の弱まり:東太平洋の貿易風が弱まると、暖かい海水が西から東に移動し、東太平洋の海面水温が上昇します。
  2. 海流の変化:貿易風の変化に伴い、海流も変動し、暖かい海水が通常よりも東へ移動することでエルニーニョ現象は起こります。

ENSOの長期予測には不確実性が伴いますが、8月以降はラニーニャ現象が発生する可能性が高まっているそうです。(参考:気象庁)この場合、特にアジア太平洋地域での厳しい寒波や乾燥した気候が予想されるので、農業を営んでいる方はご注意ください!

まとめ:今さら聞けないエルニーニョ現象とラニーニャ現象とは?2024年の最新状況と未来予測

エルニーニョとラニーニャについての理解を深めることで、自然災害の影響を最小限に抑えるための効果的な対策を講じることができます。これらの現象は、地球の気候システムの一部として、私たちの生活に直接的かつ間接的な影響を与え続けるでしょう。

化学系研究者

東京工業大学大学院の修士課程を卒業後、化学メーカーの医学系研究者として従事。研究成果がメディアに取り上げられた経験有り。科学やAIを活用したお役立ち情報を書いていきます!

TOUYAの最近の記事