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1年前「トロフィー踏みつけ事件」を起こした韓国代表DFパク・キュヒョンは今、どこで何をしているのか

金明昱スポーツライター
昨年7月にブレーメンにレンタル移籍したパク(筆者スクリーンショット作成)

 アジアサッカー連盟(AFC)は、ウズベキスタンで行われるAFC U-19選手権を10月14~31日まで、従来の日程で開催することを決めた。

 これに合わせてU-19韓国代表の招集メンバーも発表され、6月15日から19日までナショナルトレーニングセンターで練習を行うという。

 そんな中で一人の選手の動向が気になっていた。DFパク・キュヒョンのことだ。

 

 昨年5月30日、中国・成都で行われたサッカーのユース大会「パンダ・カップ(Panda Cup 2019)」で優勝したU-18韓国代表。そこで主将を務めたのがパクなのだが、彼は同大会のセレモニーで、優勝トロフィーを踏みつけた選手でもある。

 当時のことを記憶している人もいるに違いない。当時、トロフィーを踏みつけながら笑っている写真が、中国メディアやSNSで大きく取り上げられ、大きな非難を受けた。

 最終的には映像を通じて「大きな過ちを犯した。すべてのサッカーファンに謝罪します」と手紙を読んで謝罪したが、敬意を欠く行為が国内から批判の対象となっていた。

 自身の行為を猛省していたが、そんな彼もまた将来的には韓国代表での活躍が期待されている有望なディフェンダーだ。

 もちろん、今回のU-19代表にも選出されてもおかしくなかったのだが、今回は招集が見送られた。

 それはなぜか。理由は1年前の“事件”が原因ではない。

 彼は蔚山現代FCユースでプレーしていたが、昨年7月にドイツのヴェルダー・ブレーメン(U-19)に2年のレンタルで移籍している。

 現在もドイツにいるため、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、簡単に韓国入りできないのだ。仮に韓国入りしても2週間の隔離などの制限で代表でのトレーニング参加は難しいと判断された。

 ちなみにブレーメンではサテライト(2軍)契約だったが、クラブのシステムに慣れるために、主にU-19ブンデスリーガでプレーしていた。

 守備の要として出場機会も与えられたが、新型コロナウイルスの感染拡大で試合の中止が続き、今季アンダーカテゴリーのリーグ戦は5月下旬にすべて終了することが決まった。

 それでも期待したいのは、AFC U-19選手権が予定通りに開催した場合だ。過去の過ちを払拭し、欧州での経験を武器に成長した姿を見せてくれることだろう。

 ブレーメンでは日本代表FW大迫勇也もプレーしており、いつかトップチームで同じピッチに立つ日が来ることも密かに期待している。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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