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頭は空っぽだけど、最高にキュート。 クリス・ヘムスワースで大満足の『ゴーストバスターズ』

渥美志保映画ライター
(写真:REX FEATURES/アフロ)

80年代に一世を風靡した『ゴーストバスターズ』は、NYの町にあふれる幽霊たちの駆除業者「ゴーストバスターズ」の活躍を描くSFコメディ。

本日から全国公開されているのは、オリジナルで男性だったバスターズたちを全員女性に変えたリブート版。公開前から男性優位主義的な人たちから「名作を汚しかねない!」などいろいろとイチャモンをつけられていたようですが、身体を張った女子4人組はキャラもそれぞれに面白く、なかなかの出来栄え。

オリジナルのキャストが揃ってちょい役で顔見せするなど、前シリーズを見ている人なら楽しめるわかる小ネタも満載ですが、もちろんそんなの見ていなくても全然大丈夫。何しろ監督は『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』のポール・ウェイグで、「非モテ女子」をこれ以上面白く見せられる人はいません。

でもオリジナルを見ていようが見ていまいが、女子なら絶対に楽しめるポイントは、なんといってもクリス・ヘムスワースの存在です。

「クリヘム」といえば『マイティ・ソー』『アヴェンジャーズ』の両シリーズで「マイティー・ソー」を演じている肉体派イケメン。「ソー」と言えば、もともとは神話の世界から飛び出してきた人、つまりは「神」で、「アヴェンジャーズ」の中でもおそらく1、2を争う強いキャラクターです。

初登場した『マイティ・ソー』は、故郷「アスガルド」の無敵の王子で、ケンカを売られた即お買い上げというマッチョぶりが「王にふさわしくない」と、国から放り出されるというお話でした。

そんな「ソー」ことクリヘムが『ゴーストバスターズ』で演じているのは、なんと頭が空っぽで可愛いだけの「受付嬢」ならぬ「受付イケメン」。

インタビューでも「ケヴィンは仔犬」と言っていますが、その尋常じゃないボケぶりと悪びれない無邪気な笑顔は、本当に可愛いとしか言いようがありません。

こうした役は、ハリウッドではこれまで女子が演じさせられてきたステレオタイプの役です。それをそのままイケメンに演じさせるのは、ハリウッドの男性優位主義に対する監督のポール・ウェイグ流のシャープな皮肉ではありますが、こういう役を嬉々として演じられるクリヘムがまたステキです。

ちなみに映画のエンドロールもクリヘム大活躍なので、作品が終わっても決して立たないでくださいね~。

『ゴーストバスターズ』

8月19日(金)全国公開

映画ライター

TVドラマ脚本家を経てライターへ。映画、ドラマ、書籍を中心にカルチャー、社会全般のインタビュー、ライティング、コラムなどを手がける。mi-molle、ELLE Japon、Ginger、コスモポリタン日本版、現代ビジネス、デイリー新潮、女性の広場など、紙媒体、web媒体に幅広く執筆。特に韓国の映画、ドラマに多く取材し、釜山国際映画祭には20年以上足を運ぶ。韓国ドラマのポッドキャスト『ハマる韓ドラ』、著書に『大人もハマる韓国ドラマ 推しの50本』。お仕事の依頼は、フェイスブックまでご連絡下さい。

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