50代からの片づけの最大のテーマは、モノで家を満たすのではなく、心を満たすこと。
私は「片づけ」を仕事にし10年、最近はお客様にオンラインで45分間つないだまま片づけをしていただき、片づけをスムーズに進めるためのアドバイスをするサービスをしています。
先日、参加した女性が取り組んだのは、季節の飾り物でした。
生活必需品の片づけばかりはおもしろくない
季節の飾り物とは、季節ごとに飾り変えている絵などが描かれた色紙です。
大容量収納の一角にきちんと管理されており、季節ごとに並べていましたが入れ替えの時に、きちんと入れ替えずに積み重ねてしまった色紙が数枚あったので。その後片づけと傷んでいたり、不要なモノはないかの見直しでした。
季節の飾り物の管理は、今すぐする必要もないし、そもそもしなくてもそこまで困ることもないでしょう。見た目のスッキリ感と言った大きな変化もないでしょう。
しかし、傷みはないかチェックしたり、きちんと順番に並べたりする時間は、自分がこれまで大切にしてきた色紙を一枚一枚手に取って確認していくというとても豊かな時間でした。
家の片づけが気になるという人は、クローゼット、キッチンなど生活をしていくうえで重要な場所やモノなどを片づけようとしますが、いつも生活必需品の片づけばかりしているのはおもしろくありません。
必要なのは「自分の大切なモノを大切にする時間」
片づけとは「いらないモノを捨てる」と捉える人が多いですが、50代からは、自分の大切なモノを大切にする時間を確保できているかが特に重要です。
50代は子どもの世話に追われたりドタバタすることはなくなっても、仕事や健康の面で何かしらの不安が出てくる年齢です。「終活」とまではいかなくても、これからの人生を考えることも多くなるでしょう。
親の体調不良や子どもの独立、孫の誕生など自分の老いを感じずにはいられないライフイベントが多くなってきます。
そんな年代に必要なのは、「片づけなくちゃ」とか「捨てなくちゃ」で気合を入れて行う片づけだけではなく、大切なモノを大切にする片づけです。
ただ「好き」という思いだけで家族も困るくらい収集するのではなく、あくまで自分で管理ができる量であることが大前提で、自分の大切なモノを選び残し、その収納場所を決め、管理する時間は実はとても豊かな時間です。
食器棚を片づけた50代の女性は、日々の食事で必要な食器を使いやすくするために収納を考えるのはもちろんですが、これまで自分が少しずつ買い集めてきたお気に入りの食器を見て楽しむことができるよう収納を考えました。
★Before
★After
50代からはモノで家を満たすのではなく、心を満たそう
50代からの暮らしは「安全面」も非常に重要です。少しずつモノを厳選し、モノで家を満たしていくのではなくモノで心を満たしていくことを考えたい年代です。
見た目のキレイさだけこだわらず、人と無理に比べることもせず、自分の家という空間の中に、自分の大切なモノが存在する楽しみをじっくり味わうことのできる世代ではないかと思っています。
私たち人間は、家族とだけではなく「モノ」と暮らしています。せっかくならどうでもいいモノばかりではなく、大切だと思えるモノと暮らしたいと思いませんか。
「コレは大切だ」と言っているのに、しまう場所を決めていなかったり、その辺に放置されていては意味がありません。
大切なモノのしまう場所を適切なところに決めているか、ぐちゃぐちゃになっていないか、汚れやホコリがついて使えない状態になっていないか、適度に使ったり楽しんだり活用できているかなど、つまり大切にできているかもう一度考えてみてはいかがでしょうか。
大切なモノを手入れしたり、管理したりする時間は、きっと豊かな時間を運んできてくれるでしょう。
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★藤原友子★
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