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犬に右腕を噛まれたWBOスーパーウエルター級暫定チャンプ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 3月にWBOスーパーウエルター級暫定王者となったティム・チューが現地時間5月27日(土)、犬に右腕を噛まれた。そして、手術が必要となるレベルの傷を負ったというニュースが飛び込んできた。

 オーストラリア人であるチューは、6月18日に同タイトル防衛戦として、メキシコのカルロス・オカンポ戦を迎えるスケジュールとなっている。場所はゴールドコースト。

No Limit Boxing
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 陣営は、試合当日までには回復する見通しだと述べ、プロモーターのジョージ・ローズも言った。

 「世界タイトルマッチの数週間前に入院とは、理想的な調整からは程遠い。しかし、ティムが大丈夫であることは吉報だ」

 チュー本人も語った。

 「"あの一件"が起きてから2日後にはフルメニューでトレーニングした。俺はファイターであり、戦うことが仕事だ。ジャーメル・チャーロのケガの回復を、ソファに座って待っているつもりはない。その間に戦いたいんだ。オカンポを過小評価するつもりはない。私には難しい仕事が待っている。

 メキシカンスタイルは、自分に新しいものを要求するだろうし、タフな試合になると思う。オーストラリア人であり、地球の反対側にいる俺がSHOWTIMEが放送する興行で3度目のメインイベンターを務めるんだ。そんなことが出来る選手が他にいるかい?」

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 チューは今年末に、同級4団体王者のジャーメル・チャーロとの一戦が約束されている。つまり、カルロス・オカンポは、安牌なチャレンジャーであり、チューンナップ戦としか捉えていない。

 キャンプ中の余暇に犬と遊ぶのは結構だが、あまりにもオカンポを舐め過ぎていないか。一体、どんなコンディションでリングに上がるのか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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