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カネロが売り出す11戦全勝8KOのミドル級

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Courtesy Chiquita Boxing

 サウル・"カネロ"・アルバレスが、自身の試合3日前に催した興行でミドル級のラザロ・ロレンサナが勝利した。

Courtesy Chiquita Boxing
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 立ち上がりから3ラウンドは、ロレンサナがペースを握った。カネロのお眼鏡にかなっただけのことはある、という気の強さで、前進を続ける。

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 が、第4ラウンドに入ると、両者共に積極的に手を出すようになり、激しい打ち合いを見せる。五分五分の展開となった。

 4勝(1KO)2敗1分の安牌、及び斬られ役として連れてこられたアレックス・リオスだが、単なる咬ませ犬ではなく、ハートも技術も侮れなかった。

 両雄は8回を戦い抜いた。73-79、77-75、77-75という2ー1の判定でカネロが推すロレンサナの勝利となったが、リオスの勝利と採点したジャッジの意見にも頷ける。

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 同ファイトを実況したアナウンサーと解説者も「もしリオスが1ラウンド早くペースアップしていたら、試合は逆の展開になったかもしれない」と話した。スロースターター気味だったリオスは、結果的に最初の3ラウンドを棒に振り、それ故に黒星を喫した。

 プロモーターであるサウル・"カネロ"・アルバレスは、今後ロレンサナをどのように扱っていくだろうか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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