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「モデルはこんな体型じゃないとダメ」という時代ではないように、片づけも無理して頑張らなくていい理由

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

小中高の4人の子どもを育てています。そんな我が家が一番散らかるのは月曜日の朝

土日は子どもたちの野球(子どもそれぞれが3か所に分かれて野球)や塾などの送迎に追われ洗濯とごはん作りで精いっぱいで時間が過ぎていきます。

家族も洗濯物を片づけたり協力はしてくれるけれど、やはりいつもこのような状態になってしまい、毎週月曜日はこの状態をリセットできたらようやく1週間が始まるような気がします。

こんなに散らかるなんて私はダメなのだろうか

私は、10年前に整理収納アドバイザーの資格を取り仕事を始めて10年です。片づけを仕事にしている身として、いつも家はキレイじゃなくちゃいけないと強く思っていました。

ダイエットトレーナーの方が、食生活が乱れ、運動も全くせずに肥満だっから絶対に信用されないように、片づけが仕事なのだから、自分の家の片づけはできていないと信用がなくなると思っていました。

実際に人からもそう言われることがあり、元気な時はよいのですが、気分が落ち込んだ日はこんなに散らかってしまう私はダメなのだろうかと思うことが今でもよくあります。

洗濯物を畳めずイライラしていた頃 (現在は干したハンガーのまま収納へしまっている)
洗濯物を畳めずイライラしていた頃 (現在は干したハンガーのまま収納へしまっている)

しかし、よく考えたら家族が動けばモノは動くし、そのあと家族のだれかが動かないとモノは元の場所に戻りません。

家族の都合や、忙しさなどいろいろな原因が重なると散らかることは普通にあるのです。

それが我が家のリアルであるし、正直に言うとまったく片づけができなかった20年前の私と変わっていないところで少しほっとする部分でもあります。

やっぱり無理は一番ダメ

最近、無理なダイエットや加工をせずありのままの自分を披露しているプラスサイズモデルという方々がいます。

単純に、体のサイズがプラスサイズであるということではないようです。

見た目はもちろん大事ですが、無理なダイエットをするのではなく、ありのままで生きることで、内面から自然と湧き出る美しさが魅力で、多くの女性たちの共感を得ています。

これは、片づけの世界でも同じことが言えます。

SNSで見つけた、いつもおしゃれでキレイな家を目指すのはよいことですが、「ただキレイに片づけること」を目的に無理をしては意味がありません

散らることはあっても、キレイに整えること自体を楽しむことができたり、掃除をしてスッキリ感を味わったり、家の中で好きな場所を整えたり、何か落ち着く時間を少しでも持つことができたほうが幸せです。

だからといって、散らかし放題でOK!と言うわけではありません。

整っていた方が、どこに何があるかわかり「あるのに買ってしまった」という2度買いはなくなり、家事を効率よく行えるなどメリットはたくさんあります。

片づけること自体はメリットは多いですが、「片づけなくちゃ!」と思うあまり無理をしたりできない自分を責めてるのはよくありません。

私の場合は、散らかっても何かあったときにすぐ片づく家にしようと決め、モノの指定席を決め、見直すことを何年もしてきました。

買い物は本当に気に入るモノをよく考えて買い、買った後はそれを大事にしています。自分の趣味でコツコツ集めたモノを大切にする時間は楽しいです。

みんなが同じ型に、はまることが正解ではない

ぽっちゃりさんだけどモデルの方がいるように、私もよく散らかるけど片づけのプロ、それでいいと思っています。

「モデルはこんな体型じゃないとダメ」「片づけはこうでないといけない」とみんなが同じ型にはまることが正しい時代ではありません。

片づけにおいて大切なのは、片づいているという見た目より、自分が納得しているか家が好きと思える瞬間があるかです。

それでも見た目を追求して整えたいという人は頑張ればいいし、自分には無理だという人は、無理でもまったく構わないので、誰が何を言おうと自分が納得できるやり方を見つければよいと思います。

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選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ)

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。2012年整理収納アドバイザー1級。CTB生放送102回9年間出演。セミナー回数100回、受講生2000人以上で片づけの概念が変わると高い評価を受けている。

長男との片づけバトルを通して好きなモノを「選ぶ」ことが片づけには大事だと実感。

現在は片づけに興味があるなし関係なく、自分の人生をよりよくしたい人向けに、モノを選び残す楽しさと選ぶことにより暮らしが充実することを発信し、人それぞれが「自分の選ぶ」を楽しむ時代を作るため活動の幅を広げている。

二男二女の母、決してマメではないため「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」をいつも意識している。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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