ナスは食事のカロリーを増減できる便利な野菜
夏に向けて少しずつ夏野菜を見かけるようになりましたね。その中でも「ナス」は介護食に使えて、カロリーを減らす事もできれば増やすこともできる万能な野菜なんです。「どういうこと?」と思う方もいると思いますので今回は簡単にナスでカロリー調整できる方法をご紹介します。
ナスは生でも食べられる野菜ですが、加熱すると柔らかく切り方次第で噛む力がいらないくらい柔らかくなります。なのでこれからの季節、わが家でも介護メンズのリクエストも増えるので様々な料理に使用しています。
ナスの90%は水分でできています。ですが栄養がないということはありません。ナスにはカリウムが含まれていて、体内のナトリウムを排出してくれる働きがあります。つまり、塩分の摂りすぎを調節してくれます。
またナスには不溶性食物繊維が含まれています。不溶性食物繊維は、水分を吸収して便のカサを増やすことで排便をスムーズにする働きもあります。
なので「栄養がない」と思わずに積極的に介護食や普段の食事に取り入れたいですね。皮には抗酸化作用のあるアントシアニンなどが多く含まれていますが、介護食で出す場合は皮をむいて調理してください。皮がある事でかみ切りにくいことがあります。噛む力に問題がなければ皮つきで料理をすると皮にある栄養も摂取できます。
先に説明したようにナスは水分が90%以上で、クセがなくどんな味の料理にも使えます。和洋中と料理を選ばないので介護食で使用するにはとても便利な食材です。
カロリーを多く摂りたいときには油を使った料理がおススメです。揚げびたしや天ぷら、油で炒めたりすると簡単にカロリーアップできます。揚げびたしなどは先に作って冷蔵庫で冷やして冷たいものを食べても美味しいので時間があるときに作っておけます。市販の麻婆茄子の素を使えば簡単にメインディッシュができます。市販の素を使わずに油で炒めて味噌や醤油など好きな味にすればご飯も進むおかずになります。お肉やお魚を足すとたんぱく質も取れて便利です。
逆にカロリーを控えたいけど、食事の品数を増やしたいという時は油を使わない料理が便利です。皮をむいて電子レンジで2分くらい(様子をみて)加熱してかつお節やおろし生姜で出すと見た目も満足できる一品になります。塩で軽くもんでお漬物にしたり、みそ汁に入れるのもおススメです。
ナスは食材の中でも調理法次第でカロリーを上げるのも下げるのも自在です。そしてメイン料理にも副菜にも使える便利な野菜です。これから旬を迎えるナスを上手にカロリーをコントロールしてみませんか?
※食べる方の「かむ力」「飲み込む力」には個人差があります。少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師や歯科医、訪問看護さん、管理栄養士、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね