今回は喫茶店「ラ・プラージュ（La Plage）」をご紹介。
　このお店の創業はなんと、今から150年近く前の明治10年（1877年）！東武伊勢崎線・浅草駅にかなり近い場所ながら、観光地的な騒々しさから離れるかのように店内は穏やか。浅草巡り中の小休止にも、お店での時間自体を楽しむ上でもオススメできる店舗です。

◆長い歴史に裏打ちされた、スローで居心地良い店内

　「ラ・プラージュ」があるのは伝法院通りのすぐ近く。冒頭で書いたとおり、東武伊勢崎線・浅草駅からもアクセス良好で。駅から行くにも浅草寺から行くにも便利な場所にあります。

　客席は1階（喫煙）と2階（禁煙）。お店に入ると店員さんが禁煙か喫煙か聞いてくれて、禁煙と答えれば2階へ案内していただけます。

　2階席は採光が良く、しっとりと落ち着いた空気感。

　クリーム色の壁や使い込まれた椅子、テーブル、スズラン高原型のランプシェードなど、純喫茶らしさと家庭的な雰囲気がほどよくミックスされています。

　店内BGMも本格的。ボーズのスピーカーから流れるムーディーなジャズサウンドがゆったりした気配を引き立てています。

　広々として飾りがついた窓も、どこか時代の香りがしてお洒落ですね。

◆軽食とコーヒーを味わいながら浅草の時の流れを眺める

　メニューはカフェ、軽食、スイーツとレパートリーが多め。

　お得なケーキセット（税込1,200円）もあります。

　なお、パンは老舗として有名な「ペリカン（PERICAN）」のものを使用されているそうです。

　この時はランチタイムだったので、特選カレーライスのチーズ＆目玉焼き乗せ（1,200円）を選びました。大盛りはプラス100円です。

　カレーは甘口寄りでオーソドックスな味。チーズと目玉焼きが良いアクセントになっています。

　食後のブレンドコーヒー（700円）も注文しました。あっさりした酸味と香りが食後のお腹と気分をスッと整えてくれます。

　こうして2階席の窓から浅草の往来を淡々と眺めていると、日々色々の悩み事、考え事も自然と片付きそうですね。

　「ラ・プラージュ」は質素ながらも料理、コーヒー、内装、雰囲気どれも良質に揃った良店です。こうした雰囲気も、お店の歴史とともに百数十年かけて培われたものでしょうか。

　浅草には蔵前地域などに負けず劣らず、歴史ある喫茶店から最新のカフェまで幅広い店舗が所在しています。その最古参として浅草地域を見守ってきた「ラ・プラージュ」は、様々な時代・世相の変化を越えて、これからも浅草の変貌を見守っていくことでしょう。