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ソフトバンク柳田が投手志願!? 144キロ&「則本級」回転数も、工藤監督は・・・

田尻耕太郎スポーツライター

キャンプ地でブルペン入り

 まるで漫画の主人公のような豪快なフォーム。振り抜かれた右腕から繰り出されたボールは、なんと144キロをマークした。

 柳田悠岐はやはり超人級のプロ野球選手だ。

 前日15日のキャンプで今宮健太がスローイングのフォームの修正のために、ブルペンで投球練習を行った。それを報道で聞きつけた柳田、城所龍磨、福田秀平の外野手トリオが16日、ブルペンにやって来た。

 フォームの確認とはいえ、笑顔いっぱいの選手たち。そのタイミングでやって来た工藤公康監督から「全力で投げるなよ」と故障予防の声が飛んだその瞬間に、柳田が144キロを記録してみせたのだ。

 柳田によれば「最速は148キロなんですけどね」とにやり。

かつて、あの千賀を絶望させた

見よ、この躍動感!!
見よ、この躍動感!!

 思い出した話がある。

 柳田が新人の時の話だ。1月の新人合同自主トレで、やはりブルペンでピッチングを行った。その時も146キロを計測。それを見て「とんでもない世界に来てしまった…」と愕然としたのが、同期の育成ルーキー千賀滉大だった。

 あの時の千賀は、現在とはまるで別人。高校時代の最速は144キロと言われていたが、130キロ台がほとんどだった。当時を述懐したことがある。

「これはとんでもない世界に来てしまった…。俺、もう一年でクビになると思いました。だって、ピッチャーでもない人が自分よりも速い球を投げるんですよ。あとで考えれば、ギータさんが異常ってことなんですけど(笑)。まだ最初だから分からないじゃないですか」

 千賀を絶望させた剛速球は、今も健在というわけである。

中継ぎ志願も「中6日で(笑)」

 また、柳田は139キロを計測した直球で、回転数「2380」をマークしたという。これも驚異的。球団スタッフによれば「楽天の則本クラス」とのことだった。

 柳田は工藤監督に「中継ぎで行けます! ただ、ちょっと投げただけなのに肩も肘も前腕もパンパン。なので、中6日で」とリクエストしたが、「中6日の中継ぎなんていらん(笑)! 打つ方で貢献してくれよ」とあっさり却下されていた。

※文中写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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