柔軟剤のメリット・デメリットとは?洗濯のプロが教える!知らないと損する洗濯の知識
4児の母で洗濯研究家の平島利恵です。
洗濯時に柔軟剤を使っていますか?日本石鹸洗剤工業会の調査によると、柔軟剤を所有している方は91%、そして毎回の洗濯で使用している人は74.6%という結果が出ています。
【出典:日本石鹸洗剤工業会「洗濯実態調査 2020」(外部リンク)】
洗剤は洗濯時に必ず必要ですが、柔軟剤は必ずしも毎回使う必要はありません。今回は、柔軟剤のメリット・デメリットを理解し、家計にも優しい正しい使い方を考えてみましょう。
柔軟剤の役割とメリット・デメリット
柔軟剤の主な役割は、衣類を柔らかく仕上げることです。洗濯時にすすぎの最後に投入することで、衣類に柔軟剤成分が残り、柔らかな肌触りに仕上がります。
■洗剤はなぜ必要?
衣類についた汚れや臭いを浮き上がらせて落とすのは、洗剤の役割です。衣服に付着する、皮脂汚れや食べこぼしの汚れは、水だけでは落とすことが難しく、洗剤成分が繊維の奥に入り込むことで、汚れを繊維から浮かせて落とします。
柔軟剤のメリット
柔軟剤は、繊維をコーティングすることで摩擦を減らし、衣類の傷み・シワを予防します。また、滑らかで柔らかい着心地になり、静電気を防ぐ効果もあります。これにより、ホコリや花粉が衣類に付きにくくなるというメリットもあります。
柔軟剤のデメリット
一方で、すすぎ・洗浄不足で汚れが残った衣類に柔軟剤を使用すると、その汚れをコーティングしてしまい、黒ずみや臭いの原因となります。また、繊維をコーティングすることで吸水性が低下するため、速乾機能のある服や下着・タオルには控える方が良いとされています。
柔軟剤の選び方
柔軟剤を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
成分
肌が敏感な方は、無香料や赤ちゃんの衣類にも使える柔軟剤を選びましょう。肌に刺激を感じた場合は、使用を中止します。
香り
香りが苦手な方は、無香料を選びましょう。
■香害に注意を
すれ違った時、他人の柔軟剤が気になったことはありませんか?
本来柔軟剤は、衣類を柔らかく仕上げるためのものですが、最近は香りづけのために使う方も増えています。同調査によると、20%の方が柔軟剤を規定量の2倍以上を使っているという結果が出ていますが、強すぎる香りは、周囲の人への配慮が大切です。
知らずに損してるかも!柔軟剤の正しい使い方
1.柔軟剤で機能が低下する衣類もある
柔軟剤は必ずしも毎回使用する必要はありません。むしろ、吸水性や速乾性が求められる下着・タオルやスポーツウェア、防水・撥水加工された衣類には使用を控えることが推奨されています。
2.すすぎをしっかりと
柔軟剤を使用する場合は、必ずすすぎを2回以上に設定しましょう。
柔軟剤は、最後のすすぎの水に溶かして投入するため、すすぎが不十分で汚れが残ったまま使用すると、衣類の黒ずみや臭いの原因となり、寿命を縮めることになります。
3.必ず計量する
柔軟剤は必ず規定量を計量しましょう。過剰な柔軟剤成分は、衣類に黒ずみや臭いを引き起こし、洗濯槽に汚れや黒カビが蓄積する原因となります。例えば、規定量が10mlであるのに対し、20ml使用してしまうと、ボトルは通常の2倍の速さで空になり、その結果、家計への負担も増してしまいます。
柔軟剤は水量に応じて正確に計量し、無駄を防ぐことが大切です。
柔軟剤は身近で便利なアイテムですが、使い方を間違えると、衣類の黒ずみや臭いの原因になることがあります。柔軟剤を賢く使い分け、衣類を長持ちさせつつ、家計にも優しい洗濯をしましょう!