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「常に自信が持てない展開だと思ってました」藤井聡太挑戦者(19)竜王戦第1局終局直後コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太挑戦者「(戦型は相掛かりで、序盤30手目)△8六歩から積極的に動かれて・・・。そのあと△3四歩のときに▲4六歩としたんですが、▲8七金とかで強く戦うべきだったかもしれません。ちょっと本譜は(38手目)△3五歩から(▲同飛に)△2四飛車と回られてみると、うーん、そうですね、なんか自信がない展開になってしまったと思いました。(早い段階で研究からはずれた?)ああ、そうですね・・・。はい。一手一手、難しかったです。(1日目終わり、封じ手44手目あたりは)やっぱり飛車の配置がわるいので、失敗したかなと思ってました。(2日目は)やっぱり金が上ずってしまっている分、常に自信が持てない展開だと思ってました。(どのあたりでいい勝負になってきた?)そうですね、うーん・・・。(79手目)▲7一飛車と打って、攻め合いの形が作れたのかなと思いました。(よくなったと思ったのは?)そうですね。(111手目)▲3六玉と桂を取って、けっこうこちらの玉が逃げる形になったのかなと思いました。(前夜祭で『熱戦にしたい』という言葉があったが)自信の持てない局面が長かったんですけど、その中で粘り強く指せたのかなと思います。やっぱり能楽堂での対局ということで、普段以上の緊張感がありましたし。(七番勝負で)1勝することができたのでまた、また次局以降も全力を尽くせればと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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