ついに高速道路限定での「手放し」運転支援機能をBMWが夏から導入
ビー・エム・ダブリュー株式会社は4月10日、国内モデルとして初の「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」搭載車両を、夏以降に日本に導入する予定とリリースした。これはつまり限定的な状況において「手放し可能」な運転支援機能が実現することを意味する。
これは「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」と呼ばれるもので、高速道路での渋滞時にドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムだという。この機能は、ドライバーが絶えず前方に注意すると同時に、周囲の道路交通や車両の状況に応じて即座にハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて、ハンドルから手を離して走行が可能になるという機能だ。
この機能を2019年の夏以降に、BMW3シリーズおよび8シリーズクーペ、8シリーズカブリオレ、X5の4車種で実現することになり、同機能の対象モデルは順次拡大予定だという。
もっとも、これまでのアダプティブクルーズコントロールにおいても、車両が前走車との距離や速度差を割り出し、アクセルやブレーキペダル、そしてハンドル操作をクルマの側である程度の速度/制限時間まで自動で制御していた。が、共通していたのはハンドルを握っていないと警告がなされ、そのまま放置すれば機能が解除されるという制限がかかっていた。
だが、このハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能ならば、同じようなシチュエーションにおいても「ドライバーが絶えず前方に注意すると同時に、周囲の道路交通や車両の状況に応じて即座にハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて」は、手放しすることを可能とした。これはつまり、ソフトウェア的にこれまでハンドルを握っていない時に出していた警告を出さないようにした、ともいえる。つまり技術的にはこれまでもハンズ・オフは可能となっていたが、それを法規を踏まえた上で制限していたともいえる。
加えてトピックと言えるのが「当該機能を搭載している車両」の認可取得後に、工場生産オプションまたはBMW正規ディーラーで販売する車両アクセサリーとして提供する予定ということ。これはつまり、既に販売されているBMW新型3シリーズおよび8シリーズなどの「当該機能を搭載している車両」に関しても、同機能が使用可能になる、ということを意味している。
またこの機能を搭載している車両の認可が取得されれば、他のブランドの同様の機能を搭載した車両でも認可が取得できる可能性が高まり、その結果、様々なブランドの車両において同条件で、ハンズ・オフが可能となるといえるだろう。