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【THE MATCH 2022】那須川天心の弟・龍心、判定で敗れ兄に勝利のバトン渡せず

藤村幸代フリーライター
大久保(左)の蹴りに苦戦した龍心(C)THE MATCH 2022

6月19日(日)、東京ドームで格闘技イベント『Yogibo presents THE MATCH 2022』がついに開催。オープニングマッチで熱戦の火蓋が切って落とされた。

キックファン、格闘技ファンが待ち望んだ夢のカード、那須川天心(23、TARGET/Cygames)vs武尊(30、K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)の立ち技格闘技頂上決戦をメインイベントに、オープニングマッチ含め全16試合がラインナップされた今大会。試合は全てRISE(ライズ)やシュートボクシングなどの格闘技団体で活躍するトップファイターvsK-1ファイターの対抗戦という図式だ。

その口火を切る形でオープニングマッチで激突したのが、那須川天心の弟、龍心(16、TEAM TEPPEN)とK-1甲子園2021-55kgやK-1アマチュア全日本を制し、その年の優秀試合や選手を表彰する「K-1 AWARDS 2021」のアマチュアMVPにも輝いた大久保琉唯(17、K‐1ジム・ウルフ TEAM ASTER)の次世代エース候補の2人だ。

試合は開始早々から両者のローキックやパンチが交錯し、勢いのまま組みつく場面も散見されるなど早くも気持ちが前面に表れる展開。

お互いが距離をつかみ出した2ラウンド、龍心の渾身のボディに対し、大久保もボディにヒザを突き立てるテンカオ、さらに残り1分には右バックスピンキックをヒットさせ、龍心が思わず尻もちをつく場面も。

3ラウンドとも両者打ち合ったものの、要所でリーチを生かしたミドル、近づいてきたところをテンカオと的確に攻撃を決めた大久保が判定3-0(30-29,30-29,30-28)で記念すべき「THE MATCH」の幕開け試合で勝利を飾った。兄の天心にリングサイドから声援を送られ気持ちの見える戦いを貫いた龍心だが、兄に勝利のバトンを渡すことはできなかった。

フリーライター

神奈川ニュース映画協会、サムライTV、映像制作会社でディレクターを務め、2002年よりフリーライターに。格闘技、スポーツ、フィットネス、生き方などを取材・執筆。【著書】『ママダス!闘う娘と語る母』(情報センター出版局)、【構成】『私は居場所を見つけたい~ファイティングウーマン ライカの挑戦~』(新潮社)『負けないで!』(創出版)『走れ!助産師ボクサー』(NTT出版)『Smile!田中理恵自伝』『光と影 誰も知らない本当の武尊』『下剋上トレーナー』(以上、ベースボール・マガジン社)『へやトレ』(主婦の友社)他。横須賀市出身、三浦市在住。

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