小麦の香り引き立つ!石臼で自家製粉、身体に優しいオーガニックなハードパンが絶品
とことんこだわりたい!大人な神戸パン旅をナビゲート
旅するパンマニア 片山智香子です。北は北海道、南は沖縄まで日本全国美味しいパンを求めて旅をしています。いままで食べたパンの累計は軽く1万個以上。そんなパン愛好家の私が「これは!」と感動した日本各地のパンを紹介していきますね。
今回紹介するエリアは兵庫県・神戸市。
JR東海道本線の灘駅から徒歩10分のところにある春秋至。意味を知らないと「ハルアキイタル」と読んでしまいそうですが、こちら「むぎのときいたる」と読みます。
日本には季節ごとの鳥や虫、植物、天候などの様子が72の時候の名前になっている七十二候というものがあり、春秋至とは、初夏らしい陽気の下で、麦が熟して実りある時を迎え、黄金色に輝く穂をつける二十四候のこと。
大きな通りには面しているのだけれど、比較的静かな環境で、店前のベンチや店内のショーケースなどから木のぬくもりも感じてパンを頂く前から癒されます。
春秋至ではオーガニックな材料を使い、手ごねでパンを作っています。パンは全て卵、乳、砂糖不使用。全粒粉は店内の石臼でひいています。とお店のこだわりが窓ガラスに貼られていてハード系のパン好きとしては願ったり叶ったり。
人気のあるクルミレーズンと全粒粉食パンを実食
さて、何を頂きましょうか?どれもこれも美味しそうでどれを選んでも絶対にハズレがないのは焼き色を見ていても分かったのだけれど、全部を食べるだけの腹はもっていなかったので、人気があるというクルミレーズンと全粒粉食パンを購入。
北海道産有機小麦のキタノカオリを使用していて、オーガニックのクルミとレーズンの組み合わせ。こちら宿泊したホテルで翌日の朝食として食べたのだけれど、もうね、スライスした瞬間から香ばしい香りが漂ってきて、それだけで美味しいのが分かるんですよ。
クラスト(外側)はちょっとした焦げも美味しく、ハードな食感なのだけれど、クラム(内側)はむにゅむにゅ。この食感のコントラストがたまりません。
生地自体には雑味なく、ジューシーなレーズンやクルミの旨味が際立つパン。旅先の朝食に現地で購入した絶品パンを食べるってなんて贅沢なんでしょう!
店内の石臼でひいたという全粒粉100%の食パンは、非常に香り高く気持ち酸味も感じ、生地自体の力強さを感じるパン。それでいてクラム(内側)はもっちりしているので全粒粉だということを忘れるくらい喉ごしが良かったです。
こちらは帰宅後にトーストしたら、さっくり感が加わり旨さ倍増。もちろん、何もつけず頂くのも美味しいけれど、食いしん坊なので焼きたてにバターをたっぷりのせて頬張ったら、身もだえするくらい美味しかったです。
春秋至の近くには、王子動物園や商店街などがあり、どこか、のどかな雰囲気。たまには一人のんびり美味しいパンを求めて行ってみるのも良いのでは?
春秋至
住所:兵庫県神戸市中央区坂口通1-3-11
営業時間:11:00~
定休日:土曜日~月曜日