愛子さま初めての単独地方公務へ これまでの内親王にはない、明確なメッセージ性とは? #専門家のまとめ
愛子さまがお一人での初めての地方公務として、能登半島地震の被災地を訪問されることが発表された。
初の単独地方公務が被災地ご訪問であることは、「人々や社会の役に立ちたい」という愛子さまのお考えの延長線上にあるように思う。
では、これまで内親王の立場にある方が、初めてお一人で地方公務をされたのは、どんな行事だったのか?ご訪問の目的を通して、それぞれの方の公務に対する考え方が見えてくるはずだ。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
初の単独での地方公務は、黒田清子さん(当時、紀宮さま)と佳子さまはお二人とも、進水式へのご出席であった。進水式は船の誕生を祝うもので、銀の斧によって船首をつなぎとめている支え綱を切断する。
進水式は1811年に、イギリスのジョージ4世がその役目を女性にするよう決めたとされ、欧米では女性が行うことが慣例となっている。故エリザベス女王も多くの船の進水式に出席してきたこともあってか、日本では女性皇族が招かれる機会が少なくないようである。
また、眞子さんの初めての単独地方公務は、子どもたちの国際交流事業を行う記念行事に出席するためであった。皇族の中では年齢的に若いため、行事の趣旨に合うという判断だったと考えられる。
このように見ていくと、愛子さまの場合、これまでの内親王と大きく違うのは、お願いされた公務を果たすという受け身のスタンスでなく、「困っている人々の支えになりたい」という、ご自身の意思を反映したものだという点だ。
愛子さまは成年の記者会見で、
「『国民と苦楽を共にする』ということの一つには、皇室の皆様の御活動を拝見しておりますと、『被災地に心を寄せ続ける』ということであるように思われます」
と話された。愛子さまはそのお気持ちを、今回の初の単独地方公務という形で示されているように思う。
しかし、この記事を出した後、9月24日夕方に能登半島で起きた豪雨被害を考慮し、ご訪問の取りやめが発表された。今回は残念だが、きっと落ち着いた頃に訪問されることだろう。
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