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経口補水液とみそ汁は意外と似ている?

めぐねこ介護頑張る栄養士/ライター

本格的に暑くなってきましたね。暑くなると「熱中症」の心配が高くなりますよね。テレビやネットで「経口補水液(けいこうほすいえき)を飲みましょう」と言われています。ですが意外と「味が苦手」という方もいるのではないでしょうか?めぐねこの祖母も介護食を食べていたので時々お見舞いに「とろみのついた飲み物」を持参していました。そのときは「どのぐらいのとろみのものがよいのか」わからなかったのでとろみの弱いものから強いもの、ゼリー飲料など様々な種類や味を持参していました。その時に必ずと言っていいほど「経口補水液」のゼリー飲料を持参していましたが「この味は好きじゃない」と言って経口補水液やスポーツドリンクは全く飲んでくれなかったのです。「飲まないと熱中症になるよ」と言っても「苦手なのよ」と言って最期まで飲んでくれませんでした。昔からなじみのあるリンゴジュースやオレンジジュースなど甘くて少し懐かしいものの方が好きと言っていました。なので、途中から経口補水液ではなく、ジュースにとろみがついたものをお見舞いに持って行っていました。

そして意外と経口補水液やスポーツドリンクが苦手という高齢の方は多いのでは?と思いました。冷静にみると高齢の方には「馴染みが少ない」味かもしれません。わが家の介護メンズも苦手なようで、熱中症予防にストックしていても飲まないことがほとんどです。

「苦手なものを無理に飲んでもらうのもなぁ…」と思い今では大量にストックする事をやめました。代わりに「みそ汁を1日最低1回」食事で出すようにしました。みそ汁にした理由は「昔から親しみのある味」という他に、経口補水液の栄養成分と似ている部分があるからです。

経口補水液の栄養は主に水、カリウム、ナトリウムなどの電解質、ぶどう糖です。

みそ汁の栄養は味噌の原料の大豆に由来するものになるので、タンパク質、カリウム、ビタミンB群、カルシウム、マグネシウムが主なものになります。

みそ汁を作るのに水は使いますし、塩分も味噌を作る段階で含まれているのでカリウム、ナトリウムも含まれています。「ぶどう糖はどう取るの?」と言われそうですが、ごはんやパン、イモ類に多く含まれています。またアイスやジュースにぶどう糖は含まれていますのでみそ汁で取れなくてもOKという感じで考えています。

わが家は1日1回は夏場でもみそ汁を出すようになってから、経口補水液の登場は減りました。もちろんこまめに水分補給をするようにすることが前提ですが。

みそ汁の成分が経口補水液と似た成分ということで、みそ汁が意外な活躍をするようになりました。「食事の1品」としても考えることができるので「ごはんのおかず」を1品考えなくても済むようになりました。冷蔵庫の残りの野菜を使ったり、豆腐や豚肉など使ったりアレンジも自由でだいたいどの食材でも合うので、便利ですよ。

※味噌の原材料の大豆は、アレルギーの表示義務の特定原料に指定されています。アレルギーのある方は摂取には十分気をつけて医師や看護師さんにご相談ください。

※みそ汁の取りすぎは塩分の過剰摂取につながる場合もあります。塩分制限をされている方、「飲む力」に少しでも不安がある方は、かかりつけの医師や歯科医、訪問看護さん、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね。

介護頑張る栄養士/ライター

栄養士。家族の介護をきっかけにスーパーやコンビニで手軽に買える食品で介護食を作っています。むずかしいと思われる介護食を美味しく、簡単に、お金をかけずにをモットーに作っています。また自分の経験をもとにライター活動もしています。

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