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【郡山市】パリの街角にあるような小粋なビストロが駅前にオープンしたので行ってみた!

hassy地域情報、フード、ワインライター(郡山市)

|その名も、「郡山フランス料理研究所 Recettes(ルセット)」

 郡山駅前大通りに面したエリートビル24。ここしばらく改装工事をしていたことは記憶に新しいのでは?

 以前、居酒屋「華の舞」があった場所です。何が出来るのかなぁ~と楽しみにしていたところ、「新郡山横丁HAMON」という商業ビルに生まれ変わりました。

新郡山横丁HAMON 2Fにオープン
新郡山横丁HAMON 2Fにオープン

 こちらの2Fに9/28にオープンした「郡山フランス料理研究所 Recettes(ルセット)」は気軽にフランス料理とワインが楽しめるビストロです。店名の「Recettes(ルセット)」とはフランス語で、英語でいうところのRecipe(レシピ)=料理の調理方法やその秘訣という意味。オーナーの國岡弘益シェフによると「料理は、同じメニューでもその季節や気温や提供するシチュエーションによって微妙に異なります。最終的にはお客様に合わせて、最高のレシピに仕上げた結果できあがるのがレシピであり、料理」だそう。そんな料理人魂バリバリのシェフとはどんな人なのかー。

赤い外観と店内が目印
赤い外観と店内が目印

|カリスマ先輩シェフに学び、やがて渡仏、ブライダルを経て独立!

 私が國岡シェフに初めてお会いしたのは、まだ独立される前のこと。とある結婚式場の料理長をされていた時のことです。イベントでお料理をご提供いただくことになり、私は某ワイナリーの関係者として試食会に参加しました。その際、提供するワインと料理のペアリングについて議論し、改善点が挙がれば、嫌な顔ひとつすることなくすぐさま対応する姿は「謙虚な料理人」という印象でした。

柔らかい物腰の國岡シェフ
柔らかい物腰の國岡シェフ

 その後、何度かシェフの料理を食べる機会がありましたが、これが素晴らしいといったらなんの!

 改めてこれまでのキャリアをお尋ねしたところ、ご出身は二本松市で、調理の専門学校を卒業された後は福島市内のホテルへ就職。そこで洋食担当のカリスマ先輩シェフがいるバー部門へ配属に。その先輩シェフの影響もあってかフランス料理への憧れを抱くようになり、渡仏。そこで星付きレストランで修業を重ね、現地の食材や文化、そして何より料理へのスピリッツを学ばれました。

フレンチの定番、田舎風パテ
フレンチの定番、田舎風パテ

「僕の料理はスタンダードなフレンチだけど、フランス料理の変わらない美味しさを表現したい」と國岡シェフは言います。約2年のフランス滞在を経て、帰国後は東京の人気フレンチビストロ、そして帰郷してからは福島県内や宮城・栃木などでブライダル事業を展開する結婚式場の料理長を務めてきました。

 いつかは自分の店を・・・そんな気持ちと諸条件が整い、今年9月に念願のお店をオープンする運びとなったそうです。

|アラカルト中心でカウンター、シェフズテーブルありのフレンチビストロスタイル

オープン後、早速お店へ。店内はカウンター席11席、4名の個室が1つといったコンパクトなつくり。それゆえ、カウンター越しにシェフの動きが見えるので楽しいです。

カウンター中心のお席
カウンター中心のお席

奥の個室は4名掛けで、シェフが直接サーブするシェフズテーブル
奥の個室は4名掛けで、シェフが直接サーブするシェフズテーブル

シェフがフランス時代にお世話になったベルジュラック地方のワインを中心に、アルザスやブルゴーニュ、ボルド―など各種取り揃えており、ボトルのみならずグラスワインでも楽しめます。

グラスワインも豊富
グラスワインも豊富

 そしてお料理。アラカルトのお客様にはチャージが発生しますが、アミューズにレバーパテがつきます。これがとてもクリーミーで美味。とりあえずのシャンパーニュにもとても良く合いました。

|フレンチと地域食材が織りなす、まさに最高のレシピ

何をオーダーしようか、かなり迷いましたが、シェフのスペシャリテである「ルセットツイスター」をお願いしました。これは、オープンの前のとあるイベントでアイディアが生まれ、さらにそれをバーションアップさせたメニューだとか。

ルセットツイスター(シェフのスペシャリテ)
ルセットツイスター(シェフのスペシャリテ)

福島県西郷村で育てられた林養魚場さんのメイプルサーモンを軽くマリネしたものに、郡山の鈴木農場さんのお野菜、そして県内産の卵をポーチドエッグに仕立てたものが薄いクレープ生地の上に美しく盛られています。

この一皿で様々な味わいが楽しめるだけでなく、福島県産の選りすぐりの食材がちりばめられています。もしかして、こうしたことが郡山フランス料理研究所という名前を付けた理由でもあるのかもしれませんね。

鮮魚のマリネとビーツ
鮮魚のマリネとビーツ

決して地産地消を狙ったお店ではないものの、地元にある素晴らしい食材は積極的に使う。そんなシェフの地域への想いと食への探求心が伺い知れます。

さて、お次はどうしましょう。ワインも白、赤と、どんどん進みます。オマール海老のグリル、そしてフレンチの王道「鴨のコンフィ」も食べてみたい。その前に、郡山ブランド野菜の万吉どんを使ったオニオングラタンスープでほっと一息入れて。

郡山ブランド野菜 万吉どんのオニオングラタンスープ
郡山ブランド野菜 万吉どんのオニオングラタンスープ

オマール海老のグリルには白ワイン、アルザスのリースリングがピッタリ♪
オマール海老のグリルには白ワイン、アルザスのリースリングがピッタリ♪

鴨のコンフィ 2人でシェアするボリューム感
鴨のコンフィ 2人でシェアするボリューム感

最後のデザートはこれまた定番のクレームブリュレ。上に乗ったキャラメル味のアイスクリームはシェフのお手製。これにエスプレッソで決まりました!

シェフお手製のキャラメルアイスクリームが乗ったクレームブリュレ
シェフお手製のキャラメルアイスクリームが乗ったクレームブリュレ

デザート以外は、2名でシェアするとちょうどよいボリューム感。ワインも料理もいろいろ楽しみたい人にうってつけ。すでに人気店のようですので、来店時はぜひご予約を

「スイーツだけでも、グラスワイン1杯だけでも気軽に立ち寄ってください」とのこと。ラストオーダーは23:30と遅い時間まで食事が楽しめるので、重宝しそう。それも、シェフがこんなお店があったらいいなを実現した結果だとか。ぜひ、シェフのおいしいお料理とワインをお楽しみください。

パリの街角みたいなビストロでお料理とワインを気軽に楽しめる
パリの街角みたいなビストロでお料理とワインを気軽に楽しめる

【店舗情報】郡山フランス料理研究所 Recettes(ルセット)
住所:福島県郡山市駅前2-1-14 エリートビル24 2F
TEL:024-983-5950
営業時間:18:00~ 24:00(ラストオーダー23:30)
定休日:日曜日
駐車場:なし
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地域情報、フード、ワインライター(郡山市)

ワイン、料理、食材などのフード系記事が得意。果樹園カフェや産直に出没すること多し。実家の山を整備して造ったプライベートのキャンプサイトや県内外のキャンプ施設などでアウトドアを楽しむ一面も。日本ソムリエ協会ワインエキスパート/SAKURAアワード2024審査員。

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