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【郡山市】うすい百貨店 「ふくしま県の物産展」セレクト~ワイン好き必見!”香の蔵”のおつまみシリーズ

hassy地域情報、フード、ワインライター(郡山市)
ワインのおつまみに超おすすめ、香の蔵さんの「白だしオリーブ」

|うすい百貨店「ふくしま県の物産展」で、あの逸品を発見!

 5月7日(火)~13日(月)まで、うすい百貨店にて「ふくしま県の物産展」が開催されています。実はここでまさかの出会いが待っていました。それというのも、私がドハマり中の逸品が出店していたのです。これは記事にしなくちゃーっということで、お付き合いください。

 今回の催事は浜通り、中通り、会津地方と様々な事業者さんが出店されているのですが、スイーツ系あり、おかず系あり、お弁当系あり、素材系あり、工芸品ありとまあバラエティに富んでおります。そのような中で素通りしてしまいそうな加工品、しかも常温の商品って、いつでも買えそうで見向きもしない方、多いのではないでしょうか。

 そこで、声を大に出しにして言いたいです。南相馬市に本拠地を置く株式会社菅野漬物食品さんが製造・販売している「香の蔵」さんをご存知でしょうか。

 南相馬市の「香の蔵」本店(直営店)
南相馬市の「香の蔵」本店(直営店)

|創業1940年の老舗漬物店が手掛ける「香の蔵」シリーズ

「相馬野馬追」で有名な南相馬市に1940年から続く老舗漬物店である株式会社菅野漬物食品さんが、今から30年前(平成6年)に漬物を小売りするため新たなブランドとして「香の蔵」を立ち上げました。それまでは、製造卸売業専門だったのですが、現社長の祖父で創業者の相馬野馬追関係で甲冑を作るようになり、その甲冑を見せながら一般の方にもお漬物を直接販売したいという希望をもっていました。その想いを実現させたのが二代目創業者の菅野俊夫氏、現社長のお父様でした。

 最初は、胡瓜や大根、生姜などの野菜を発酵食品である味噌で漬けた「みそ漬」を主体に製造・販売をスタート。三代目である菅野行雄(現社長)氏に至っては、時代のニーズを捉え、豆腐のみそ漬など野菜以外の味噌漬けに発展させ、今のようなバリエーションになっていったそうです。

株式会社菅野漬物食品の創業者、菅野菊雄氏
株式会社菅野漬物食品の創業者、菅野菊雄氏

|プロジェクトXのような誕生秘話

 2011年東日本大震災では、大打撃を受けたエリアでもありましたが、なんと震災から1カ月後の4月に、幹部社員が本社に集められました。社長からはこのピンチを打開しようと新たな戦略として「クリームチーズのみそ漬」を開発することに。するとこの商品が大ヒット!特に県外のお客様からの引き合いが多く、ネット通販も好調。震災の影響で辛い時期ではありましたが、希望の光が差し込みました。

会社の窮地を救った「クリームチーズのみそ漬け」
会社の窮地を救った「クリームチーズのみそ漬け」

|出会いは県外のワイナリーショップ

 私が「香の蔵」シリーズの存在を知ったのは、今から3年くらい前だったでしょうか。宮城県にあるワイナリーのショップでした。プロフィールにも記載していますが、私は日本ソムリエ協会のワインエキスパートというワインの資格を持っていまして、ワインについてはちょっとだけ専門的な知識があります。

 なので、各地のワイナリーを巡ってはワインやそれに合うおつまみなどを購入することしばしば。この時も、宮城県のワイナリーだから、宮城県の会社かな~と思って手にしたところ、裏面には南相馬市の記載がありました。なんとなく異国の地で祖国の商品を見つけたような親しみが湧き、購入。

しかしながら、正直、缶詰みたいなものかなぁとあまり期待はしていなかったのですが、これが食べてみて驚き!もともとオリーブが好きというのもあるのですが、和風だしがオリーブに染み込みウマ~とりわけ樽熟した白ワイン抜群に合うのです。それ以来、すっかりファンになりました。

|催事では試食もアリ!

いくつかの商品を試させていただいたのですが、今回のふくしま物産展では、さらに新商品をお持ちいただいていました。それが「クリームチーズのトリュフ味噌漬け」です。オリーブにも目がないのですが、トリュフも大好き。これはどちらかというと赤ワインが合いそうです。

新商品「クリームチーズのトリュフみそ漬け」(648円税込)
新商品「クリームチーズのトリュフみそ漬け」(648円税込)

 ひとりでフガフガ興奮していると、笑顔の紳士が「ご試食できますよ」と声を掛けてくれました。小さなカップに一口ずつ詰められた商品を差し出し、さらに「食べる順番があるんですよ」と教えてくれました。おおー、いいじゃないそういうの。ワインだって飲む順番によって感じ方が違いますからね。

美味しいものを知っている「手」ですね
美味しいものを知っている「手」ですね

試食は5種類、細長いお肉のような色合いが燻鴨の味噌漬けで、その隣からぐるっと時計回りに
試食は5種類、細長いお肉のような色合いが燻鴨の味噌漬けで、その隣からぐるっと時計回りに

 まずはスタンダードな「クリームチーズのみそ漬け」からスタートし→「鰹出汁クリームチーズのみそ漬け」→「あん肝のみそ漬け」→「黒胡椒クリームチーズのみそ漬け」→「燻鴨(かおりかも)のみそ漬け」といった具合です。もう、途中からワインが欲しいと思ったのは言うまでもありません。

順番に、おいしく頂きました
順番に、おいしく頂きました

|地域の食文化、発酵食品へのこだわり

 創業以来、きゅうりの乳酸発酵の漬け込みをおこなっている香の蔵さん。最近の漬物はこの手間を省いて、強い漬け汁に漬け込んだだけのお漬物も少なくありません。日本人の昔からの伝統食である味噌漬は、乳酸発酵した食物繊維たっぷりな野菜と発酵食品の味噌とを組み合わせており、健康食品として最高に良い組み合わせなんだそうです。

 そういえば、ちょうど数週間前に南相馬市の友人からおすすめいただいたお漬物に「相馬ひと口きゅうり」は古漬けのような味わいで、南相馬の漬物と言えば、この味だと言っていました。香の蔵さんのお漬物はいわば、地域の味であり、乳酸発酵した昔ながらの伝統の味なのです。

南相馬の地域の味、乳酸発酵した「相馬ひと口きゅうり漬け」
南相馬の地域の味、乳酸発酵した「相馬ひと口きゅうり漬け」

 ふらっと立ち寄った催事でしたが、企業の存続の話や郷土の味に触れ、とても滋味深い時間となりました。

うすい百貨店「ふくしま県の物産展」は5月13日(月)17時まで。ワイン好きの方もそうでない方も、どうぞ、「香の蔵」さんにお立ちよりくださいね。新たな出会いがあるかもしれませんよ。

いろいろとお話を聞かせてくださった統括マネージャーの岩井さん、Special Thanks!
いろいろとお話を聞かせてくださった統括マネージャーの岩井さん、Special Thanks!

<イベント情報>
【イベント名】第22回 ふくしま県の物産展
【日程】2024年5月7日(火)~5月13日(月)10:00~19:00
       ※最終日は17:00時閉場
【会場】うすい百貨店 10階 催事場 〒963-8004 福島県郡山市中町13-1
イベント公式 URL

<店舗情報> 香の蔵本店 (直営店)
【住所】〒979-2305 福島県南相馬市鹿島区永田字北永田28-3
【電話】0244-46-2233
【営業時間】 9:00~17:30 (定休日:元日のみ)
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地域情報、フード、ワインライター(郡山市)

ワイン、料理、食材などのフード系記事が得意。果樹園カフェや産直に出没すること多し。実家の山を整備して造ったプライベートのキャンプサイトや県内外のキャンプ施設などでアウトドアを楽しむ一面も。日本ソムリエ協会ワインエキスパート/SAKURAアワード2024審査員。

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