｜普段使いのワインから銘醸ワインまで

　郡山市内でワインが購入できるお店はスーパーやコンビニ、食料品店や酒屋さんなど各種ありますが、ワイン専門店や品揃えという点ではまだまだ指折り数えるほど。ワイン愛好家の私としては、選ぶ楽しみがあったり、掘り出し物のワインに出会えたりすると嬉しいものです。パトロールのごとく、定期的にワインを扱っているお店を覗いているのですが、灯台下暗しとはまさにこのこと。郡山市安積町にある「酒のネットワーク」をご存知でしょうか。

　前号の記事で取り上げさせていただいたマルイチグループの酒販部門である根本酒販株式会社が運営する「酒のネットワーク」では、ビール、日本酒、ウィスキー、ワインや清涼飲料を飲食店などへ卸している他、小売も行っています。

　特にワインにおいては、力を入れているらしくワインの在庫は約2000本ほど。実際に店舗に訪れてみたところ、店舗の半分以上はワインの販売スペースになっており、地下にはセラーもあるとか。普段使いのリーズナブルなワインから銘醸ワインまでかなりのラインナップです。照明もワインにやさしく暗めにしてあり(※冒頭の写真は見やすいようカメラの設定を明るめにして撮影）、店舗奥に設置された棚はワインがきっちりとホールドされ、振動を避け、ワインが心地良くその時を待っています。もう、それは立派なワインショップの顔がありました。

｜ボルドー、ブルゴーニュ、カルフォルニア、日本、そして福島県産ワインも！　

　ぐる～っと店内を見ながら、ワインをチェックしてみると、フランスはボルドー、ブルゴーニュなどの銘醸地からイタリア、スペイン、ポルトガル、アメリカ（カルフォルニア）、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチン、日本など世界各国のワインが取り揃えてあります。

　そして、福島県産のワインもありました。「ふくしま逢瀬ワイナリー（郡山市）」と「WINERY AZUMA SANROKU（吾妻山麓醸造所/福島市）」のワインです。

　おっと、ここで掘り出し物発見！WINERY AZUMA SANROKUの「MERLOT 2020」です。ワイナリー直営のショップでもECサイトでも既に「MERLOT 2020」は売り切れており、今はヴィンテージ（収穫年）違いの「MERLOT 2021」に切り替わっています。

　どうしてこのワインが掘り出し物かといえば、ワインには飲み頃があり、ワインは寝かせておくと美味しくなるという話を聞いたことがありませんか？長期熟成が可能なこちらのワインは若いヴィンテージよりも数年経ち瓶熟している方がワインの成分であるタンニン（渋味）や酸味が程よくこなれて、とてもスムースな味わいに変化しているからです。しかもこのワインは日本ワインコンクールで受賞した「MERLOT 2021」ワインの前年のものですが、生産本数が少なくてエントリーできなかっただけでその味わいは折り紙付きです。

　ですから、私としては「MERLOT 2020」を見つけたらラッキーと思ってしまうのです。こんな出会いがあるのもワインの在庫をしっかり抱えているからこそ。幻のワインや飲み頃を迎えたワインが見つかるもしれませんね。

　また、スパークリング・ワイン（発泡性ワイン）も５~６種類以上あります。私が大好きなシャンパーニュ「TELMONT（テルモン）」もありました。ちなみに、発泡性のワインをよく「シャンパン」といいますが、正確にはこれはフランス・シャンパーニュ地方で伝統的な製法により造られた発泡性ワインにのみ与えられた称号であり、それ以外の発泡性ワインは「スパークリング・ワイン」といいます。シャンパンとシャンパーニュの違いは英語か仏語の違いです。

　とまあ、ちょっと偉そうに語ってしまいましたが、そんなワインの基礎知識も教えてくれるセミナーを開催されているとのことで、私も参加して参りました。

｜テイスティングあり、プレゼントありのワイン講座も開催

　酒のネットワークから歩いて5分程度のところにマルイチグループ ショールームがあります。毎週土曜日はさまざまなテーマで地域のみなさんの暮らしが楽しくなる教室を開講しています。今日のテーマは「気軽に始めるワインライフ」」です。講師はソムリエ資格を持つ根本酒販株式会社の根本社長。資料も本格的ながら、初心者でも分かりやすい内容はさすが！とってもお話が上手でスルスルっと頭に入ってきます。

　また、講義だけでなく抜栓の仕方やお料理とワインの合わせ方のコツなど、自宅に持ち帰ってためになる内容ばかり。後半は、主要ブドウ品種を理解してもらおうと、白ワイン2種、赤ワイン2種、合計4種類のワインテイスティング付き。しかもテイスティング用にフランスの銘醸ワイン「CHABLIS（シャブリ）」を出してしまう太っ腹さ。さらに、サプライズでワインのプレゼントも。もう、お得過ぎるセミナーでした。

　実際に香りや味わいの違いを目や鼻、舌で感じ、ワインの違いをみなさん納得された様子でした。このように気軽にワインのことを知れて、楽しめて、そしてワインも購入できるなんて最高ですよね。今後は、ワインに合うおつまみなどを学べるワークショップやイベントも検討中とのこと。ワインをお求めの際は、ぜひ酒のネットワークに足を運んでみてくださいね。