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ファームヒーロー - キャンディークラッシュのKing.comから、新作が日本語化

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
ファームヒーローが日本語化。よりテーマ性を持ったパズルに期待。
ファームヒーローのプレー画面。縦横に3つ絵柄を揃えると消え、ポイントが入る
ファームヒーローのプレー画面。縦横に3つ絵柄を揃えると消え、ポイントが入る
ステージは全部で380以上用意されており、途中、ボス戦も。
ステージは全部で380以上用意されており、途中、ボス戦も。

iPhone・Android向けモバイルゲームのキャンディクラッシュで有名なKing.comが、ファームヒーローを日本向けにリリースしました。今回のテーマは果物や野菜、太陽、そして水。これらを制限回数内で動かして3つ以上を縦か横につなげると収穫でき、ステージのクリア条件となっている数をゲットする、というルール。

基本的にはキャンディクラッシュと同じようにプレーできるのですが、ファームヒーローの方がよりキャラクターがかわいらしく、また動きもクイックで派手で爽快感がある、守備範囲の広いプレー感覚が味わえるのではないでしょうか。

ステージも380以上あり、ボス戦も、と長く楽しめる作品といえるでしょう。途中ですすめなくなったりした際には、アプリ内課金のアイテムを利用する事になります。が、前半は何度かやり直しながらも、テンポよく進んでいくことができました。

ファームヒーローは既に英語版でリリースされているこのゲームは毎日1億8800万回もプレーされており、FacebookやiOS/Androidの複数の環境で、Facebookログインを利用する事によってゲームの進捗を引き継ぐことができます。

Facebookでもプレーできますが、やはりスマートフォンでのプレーの方が手軽で操作も簡単。もう1ついうと、日本のFacebook環境は名刺交換の場みたいになっているので、あまりゲームにはまっているという情報を流す場としてはふさわしくないという考えもあり、Facebook連携には躊躇するのではないでしょうか。

Facebook以外のゲームデータ共有の方法も用意して欲しかったところですが、手元のスマートフォンでしかやらないなら、あまり関係ないですね。

モバイルゲームの勘所

初期のステージでは、様々なチュートリアルで遊び方を覚えることができる仕組み。
初期のステージでは、様々なチュートリアルで遊び方を覚えることができる仕組み。

僕自身はあまりゲームが得意な方ではない、というよりは上手ではないので、ゲーム専用機でもアクションや格闘系やシューティングよりは、ロールプレイングやシミュレーションやボードゲームといった種類のゲームの方が好みです。くにおくん系は好きだったんだけれど、アレは格闘系になのだろうか。

そうした専用機の世界とモバイルゲームの世界は違います。モバイルゲームは画面を指でタッチしてプレーするスタイルに加えて、大抵最初のいくつかのステージで動かし方やコンボの作り方をガイドしてくれるため、コツをつかみやすい点も身近に感じます。

アプリストアのゲームカテゴリを見れば本当にたくさんの種類のゲームがリリースされていて、そのトレンドが常に変動している点が面白いカテゴリです。似ているゲームが多い、という印象が非常に強いのですが、プレーしてみると少しずつ異なるキャラクターやデザイン、ストーリーを、慣れた操作で楽しめる点で、手軽なプレーには向いているようです。

タップしてキャラクターを動かす系、ファームヒーローのようにスワイプで石などを動かす系、ドーザー系のようなタップして何かを配置したり落とす系、線を引いていく系、端末を振ってさいころを投げる系など、スマートフォンらしい操作方法を採用している作品の方が受け入れられている点も、特徴的。

タップ操作はプレーし始める際のガイドもあってすぐに習得できるのですが、それでもテクニックによって実現できる技があり、個人の巧さが差になる点も絶妙といえます。

というのも、5月上旬に久々に日本に帰ったら、再びパズドラをプレーしている人が電車内で増えていた印象だったのですが、僕がちょろっとやった時とは全く違う、画面中をなぞり回しているような動きをしていて、衝撃を受けました。なんだあれ!すげー!やらないけど。

確かにアレで画面内の石をほとんど消せるなら、爽快なことこの上ありません。流行ったゲームの場合、そうした公共交通機関で、他人同士の間でもテクニックが広まるのかもしれない、とも考えました。何かの機会があったら検証してみたいところではあります。

ファームヒーローの前に、最も最近プレーしていたのはスマホ版のドラクエ4だったのですが、どうしてもあのバーチャル十字キーの操作に慣れず、余計な歩数を歩いた上、敵に遭遇する、といった事が頻発してしまいました。

スマートフォンを内蔵する形で利用できるゲームパッドなどもリリースされていますが、インターフェイスとプレーヤー側の慣れの相乗効果に期待しなければならないでしょう。ここも、もしかしたら「Appleのアクション待ち」という状態なのかもしれません。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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