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新たなる“韓流ゴルフ女神”ユ・ヒョンジュが抱いた日本の印象【直撃インタビュー】

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
インタビューに快く応じてくれたユ・ヒョンジュ(著者撮影)

韓国で絶大な人気を誇る女子ゴルファー、ユ・ヒョンジュ。2016年頃から熱心な韓国ゴルフファンからの注目を集め、韓国最大のゴルフコミュニティサイト「ゴルフマニア・クラブ」のベストドレッサー・ランキングでも上位の常連となった人気者だ。

これまで優勝経験はなく、目立った成績を残しているとはいえない。それでもファンを虜にしており、ユ・ヒョンジュを“ゴルフ女神”、“次世代セクシーゴルファー”などと報じる韓国メディアも少なくない。

そんな彼女は日本女子ツアー参戦を目指して、去る8月29~31日に行われたファーストクォリファイングトーナメント(QT)を通過し、現在は10月31日から始まるセカンドQTを目前に控えている。インタビュー2回目の今回は、ユ・ヒョンジュが感じた日本の印象について聞いた。

彼女が日本を初めて訪れたのは、つい最近のこと。昨年の夏が初めてで、目的はゴルフではなく観光だ。

「ディズニーランドに行きました(笑)。人はたくさんいましたが、そんなこと関係ないくらい楽しかった。すぐにでもまた行きたいくらいです」

少し照れながら笑顔で話す彼女の表情は、厳しい世界で闘うゴルファーではなく、ごく普通の20代女性だ。日本の食事もとても口に合うという。

「食事は本当に何を食べてもおいしいです(笑)。今回のQTではスケジュールが詰っていて特別なものは食べられなかったのですが、去年旅行で行ったときは、すき焼きを食べました。ラーメンも食べましたし。炙りラーメンでしたっけ? とてもおいしかった」

ユ・ヒョンジュと年齢が近く、“フィールドのバービー人形”“韓国女子ゴルフ界のニューヒロイン”と呼ばれる美女ゴルファーのパク・キョルも、以前取材したときに日本食の思い出を楽しそうに語っていたが、ユ・ヒョンジュも日本の食文化に舌鼓を打ったようだ。

それから彼女は日本を2度訪れており、前回のQTが3度目の来日だった。ユ・ヒョンジュは、日本に来ると「自分の心が穏やかになる」と続ける。

「日本に行くと心が穏やかになるんです。人々がとても穏やかだからでしょうか。日本の多くの人は、余裕があるし、親切。そんなところが私の肌に合うのかもしれません」

実際に銀座を訪れたときの写真がインスタグラムにアップされているが、とても楽しそうな表情でこちらまで微笑ましくなるほどだ。

ユ・ヒョンジュは最近の若者らしくインスタグラムを愛用しているのだが、最近は彼女が写真を上げるたびに、韓国メディアが記事にしている。韓国ではキム・ハヌルのインスタグラムも有名だが、それについてユ・ヒョンジュ本人はどう思っているのだろうか。

「ひとまず関心を持ってもらえることは、ありがたいです。かわいいものは撮りたいし、どこかに行ったら残しておきたい。本人としてはそれだけなんですけど、記事になって“ああだ”、“こうだ”と書かれると、ちょっと思うところはありますよね。

記事になっていろんな人の目に触れれば、肯定的な意見だけでなく、否定的な意見も出てきます。私のことを知らない人は、その記事を通じて私に接することになり、それが私のイメージになってしまう。端的に評価されてしまうというのは、ちょっと残念ですよね。それが負担になることもあります」

では最近はすごく気を使いながらインスタグラムを使っているのだろうか。そう聞いてみると、コロッと「気分によって違うようです」と笑い飛ばした。

「私のインスタグラムのフォロワーに、日本の方もいるようです。日本語のコメントがあったりするので。日本語が読めなくて残念ですけど、ありがたいですよね」

さすがに日本で気付かれることはないそうだが、ファーストQTの際、とある日本の選手が「インスタグラムをフォローしています。写真を撮ってください」と話しかけてきたことがあったという。

「なんで私のことを知っているのだろうと、不思議でした。日本の選手とコミュニケーションするときは、英語をちょっとしゃべって、日本語をほんの少しだけしゃべってみて(笑)。といっても挨拶くらいですけど。

あと韓国語ができる日本の選手もいました。その選手とは韓国語でしゃべれたから、とてもありがたかった。“化粧品はどこのものを使っている?”、“彼氏いる?”、“韓国芸能人なら誰が好き?”などと他愛もない話もしました(笑)」

日本が肌に合うと話すユ・ヒョンジュだが、彼女はあくまでプロゴルファー。日本女子ツアーに参戦するためには、QTを通過しなければならない。次回のインタビューではセカンドQTに向けた意気込みを紹介する。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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