中国と中東(2)
さて、中国の中東への進出が、すべて順調なわけではない。幾つかの問題に直面している。その一つは、国内のイスラム教徒の問題である。ウイグル人の弾圧に関しては、中国政府との関係を重視してか、イスラム世界の主要国であるサウジアラビアもイランも政府レベルでは言及しない。しかし、その事実は広く知られており、庶民レベルでの対中国感情は必ずしも芳しくない。その証拠に中国と伝統的な友好国であるパキスタンで中国人を標的としたテロが起こっている。テロリストの側は、何人を狙えば、自分たちの人気が上がるか、よくわかっているのだろう。
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