今年のポストシーズンに出場できそうな日本人選手は、藤浪の他に誰!? ヌートバーの可能性はゼロに等しく
FAになる前に、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がポストシーズンの試合に出場する可能性は、薄れつつある。
エンジェルスは、夏のトレード市場で買い手に回り、先発投手とリリーフ投手に野手2人を加えて「オール・イン」した。にもかかわらず、8月に入ってから7試合とも敗れている。8月7日の時点で、地区首位のテキサス・レンジャーズには11.5ゲーム離され、ワイルドカードの3番手にいるトロント・ブルージェイズとの差も8ゲームある。ブルージェイズとエンジェルスの間には3チームが位置するので、ゲーム差以上に状況は厳しい。
ポストシーズン進出圏内のチームでプレーしている日本人選手は、藤浪晋太郎(ボルティモア・オリオールズ)、前田健太(ミネソタ・ツインズ)、菊池雄星(ブルージェイズ)の3人だ。
オリオールズの勝率はア・リーグで最も高く、地区2位のタンパベイ・レイズとの差は3ゲームだが、ワイルドカードの3番手、ブルージェイズには7ゲーム差をつけている。もし、地区優勝を逃したとしても、ワイルドカードでポストシーズンへ進めそうだ。移籍からここまでの投球からすると、藤浪がポストシーズンのロースターから外れることはないだろう。
ツインズとブルージェイズの勝率を比べると、ツインズのほうが低い。だが、ツインズは地区首位に立ち、地区2位のクリーブランド・ガーディアンズに5.5ゲーム差をつけている。ブルージェイズは地区3位。地区首位のオリオールズとの差は7ゲームだ。ポストシーズン進出の場合、ツインズは地区優勝、ブルージェイズはワイルドカードとなりそうだ。裏を返すと、ツインズは地区優勝、ブルージェイズはワイルドカードを逃すと、ポストシーズンには進めない可能性が高い。ブルージェイズとワイルドカードの4番手、シアトル・マリナーズとの差は3ゲームだ。
鈴木誠也(シカゴ・カブス)、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)のチームは、いずれもワイルドカードの3番手まで5ゲーム差以内のところにいる。ここからの勝敗次第といったところだ。カブスは、地区首位のミルウォーキー・ブルワーズとの差も2.5ゲームしかなく、ワイルドカードと地区優勝のどちらとなってもおかしくない。
一方、千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)のポストシーズン出場は、大谷と同じく、来年以降となりそうな気配だ。今春、WBCジャパンのメンバーとしてプレーしたラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)も同様。カーディナルスは、地区首位にもワイルドカードの3番手にも、10ゲーム以上の差をつけられている。