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インフルエンザなど感染症から身を守る 3つの感染予防対策

高垣育薬剤師ライター、国際中医専門員

インフルエンザの流行が拡大しています。厚生労働省はインフルエンザのほか、新型コロナウイルス感染症が例年冬に感染者が増加する傾向にあることや、この冬にマイコプラズマ肺炎の感染者が増加していることを受けて感染対策を呼び掛けています。

感染症に負けずにこの冬を乗り切るためにできることは3つあります。

「手洗い」「マスクの着用などの咳エチケット」「換気」の感染予防です。

誰でも今すぐに始められる感染症予防の基本を改めて見直していきましょう。

感染症予防の基本は「手洗い」「マスクの着用などの咳エチケット」「換気」

引用:厚生労働省「冬の感染対策」
引用:厚生労働省「冬の感染対策」

手洗い3つのポイント

  1. 食事前、外から帰ってきたあとはもちろんのこと、ドアノブ、スイッチ、手すり、つり革などに触ったあとなども、こまめに手洗いを行います。
  2. 石けんと流水でしっかり手洗いを行います。石けんで10秒間もみ洗いした後に流水で15秒間すすぐとウイルス量が元の約1/1,000~1/10,000になったという報告があります。
  3. 水道が近くにないときには手指消毒用アルコール製剤で手指を消毒しましょう。インフルエンザ、新型コロナウイルスには手指消毒用アルコール製剤での消毒が有用です。

咳エチケット3つのポイント

  1. 咳やくしゃみをするときはティッシュやハンカチ、袖で口や鼻を覆います
  2. 手のひらでくしゃみや咳をおさえてはいけません。その手でドアノブなどを触ると手を介してウイルスが付着し、ほかのひとに病気を移してしまう可能性があります。
  3. マスクは鼻から顎まで覆って正しく着けましょう。鼻だしマスクだとほかの人の飛沫に含まれたウイルスなどが鼻から入って鼻粘膜に付着し、感染するおそれがあります。

換気3つのポイント

  1. 室温18度以上、湿度40%以上を保ちます。
  2. 寒い日は暖房器具を使いながら換気をする方法もあります。暖房器具をつけたまま一方向の窓を少しだけ常時開けて連続して換気を行います。
  3. 室温の低下をなるべく避けるためには、開けている窓のそばに暖房器具を置くと良いでしょう。ただし、燃えやすい物からは離すなどの火災予防に十分な注意が必要です。

「手洗い」「咳エチケット」「換気」は特別なアイテムなどを使うことなく、簡単で今すぐ誰にでも実践できます。しっかり感染予防をして元気に冬を乗り切りたいですね。

【参考】

感染症情報(厚生労働省)

正しい手洗い(手指衛生)の方法(国立成育医療研究センター)

マイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言について(周知)(厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課 事務連絡 令和6年10月24日)

防ごうインフルエンザ感染(東京都保健医療局)

新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省)

薬剤師ライター、国際中医専門員

2001年薬剤師免許を取得。2017年国際中医専門員の認定を受ける。調剤薬局、医療専門広告代理店等の勤務を経て2012年にフリーランスライターとして独立。薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている。愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)の出版を契機に「人」だけではなく「動物」の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行っている。

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