道路で突然!デンマーク政治家、自転車乗りにも選挙活動
5日、デンマークが総選挙を迎える。投票日の前日には、全国各地で各党が必至の選挙活動を行った。
自転車の国としても知られるデンマーク。自転車道の整備は、政治家にとって人気のある政策だ。
首都コペンハーゲン自治体によると、61万人の市民の街ではおよそ30万人が自転車を使用している。
日本と比べると、政党の選挙活動ではあまり厳しい規則がないデンマーク。
多くの通行人や自転車乗り、車の出入りが多い中心部の橋の交差点では、政治家たちが自転車乗りをターゲットに最後の呼びかけを行っていた。
右派と左派で対立する両党。幼稚園と保育園の環境を改善するために、政府の資金がどのように使われるべきか?異なる立場を市民に説明するために、二人は一緒に選挙PRを行っていた。
「私たちは幼稚園と保育園で問題があることには同意していますが、子どものために政府がどうサポートするかで意見が分かれています」とキア氏。
「市民は異なる立場で語られた解決策を知りたがっています。私たちがこうして一緒にふたつの考え方を提示することで、市民もメディアもより大きな関心を持ちます」と話すのはマルコヴスキ氏。
「この道路にはたくさんの自転車乗りが行き来しています。様々な場所で選挙PRをしてきましたが、自転車に乗る方々にも話しかけたかった」。
横断歩道で自転車乗りの前に立ちはだかり選挙PRをすると、イライラする人もいるが、「覚えてもらうには良い手段」と二人は語る。
横断歩道が緑色であれば問題なく、警察からも許可は必要ないという。
「コペンハーゲンでは自転車に乗る人が多いので、彼らにも選挙運動をしないと、幅広い有権者層を逃すことになります」とキア氏。
選挙前日とあって、現場にはデンマーク国営局も取材に駆けつけていた。
突然目の前で始まった選挙活動に、自転車乗りの人々の反応はさまざま。きょとんとしたり、笑ったり、スマホで撮影をしている人もいた。
Photo&Text: Asaki Abumi