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絶景温泉も!「源泉かけ流しが楽しめる東京の温泉」4選

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉の気持ちよさを決める要因のひとつとして「源泉かけ流しかどうか」が挙げられる。循環ろ過で湯を使いまわさずに、投入された湯がそのまま湯船の外にあふれていくかけ流しは、湯の個性がイキイキとしており、入浴感もすこぶるよい。

しかし、源泉かけ流しを実現するには、ある程度の湯量が必要となる。そういう意味で、もともと温泉が自然湧出する環境に乏しい東京都では、源泉かけ流しを実現できる施設は限られる。

そこで、今回は東京都でも湯の個性を味わえる貴重な源泉かけ流しの温泉を紹介したい。

前野原温泉・さやの湯処(板橋区)

板橋区の市街地にあるスーパー銭湯。都内にありながらも、露天にはうぐいす色に濁った源泉がかけ流しにされる湯船もある。塩分濃度の高い源泉で、しばらく入浴していると、汗が噴きだすほど体が温まる。庭園を見ながら食べられる食事処は蕎麦などのメニューが人気で、都会にいることを忘れてしまいそうになる。

式根島・地鉈温泉(新島村)

東京から高速ジェット船で約3時間。島内には4カ所の温泉があり、そのうち3つが海岸に面した野趣あふれる露天風呂。ワイルドなロケーションの「地鉈温泉」は干潮時のみ入れる野湯。岩の窪みに湧く源泉は高温なので、海水がうまく流れ込む湯船が適温となる。

式根島・松が下雅湯(新島村)

地鉈温泉は入浴できる時間が限られるが、「松が下 雅湯」は海を見ながら気軽に入れる人気の露天風呂。水着着用になるが、緑色に濁った本格的な温泉は源泉かけ流しだ。昼間はもちろん、離島ゆえに星空もきれいだ。式根島は海水浴シーズンは混雑するので、シーズン前に訪れ、ゆっくり温泉を巡って過ごすのがおすすめ。宿でいただく海鮮も美味だ。

秋川渓谷温泉・瀬音の湯(あきる野市)

あきる野市の渓谷にある日帰り温泉。東京とは思えない緑豊かな環境にある。内湯は硫化水素の匂いを放つアルカリ性単純温泉がかけ流し。pH10を超える強アルカリ性は貴重だ。露天風呂は循環しているが、緑に囲まれた眺望が良い。都会の喧騒から離れて静かな時間を過ごすにはぴったりだ。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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