【宮城県 松島町】気仙沼メカジキが米粉パンに挟まれて -めかかつバーガー- [普賢堂地区]
ふわふわの丸いパンに、人気者の具材たちを挟み込んでひとりじめする。
とろ〜り甘めの照り焼きソースのハンバーグに、タルタルソースをたっぷり乗せた魚のフライ。真っ赤なトマトに、しゃっきり食感のレタス。そして忘れちゃいけない演出家の黄色いチーズ。
「ハンバーガー」は横文字でちょっと洋風な雰囲気を出している気取ったやつだ。
だけど、どんなお姫様でもナイフとフォークなんて使わないで、片手でガブっと食べたくなる、そんな魅力がある。
宮城県松島町の普賢堂地区にある「松島さかな市場」では、海の中を猛スピードで泳ぎまわる魚「メカジキ(※)」をジュワッと揚げて、米粉のパン(バンズ)で挟み込んだ「めかかつバーガー」を販売している。
※「メカジキ」は「カジキ」の一種で、頭に鋭いツノを持った魚。めかかつバーガーに使用されている「気仙沼メカジキ」は、宮城県気仙沼で水揚げされたもの。
昔々に食べたときは、具をサンドするパンは小麦が原料のふかふかタイプだったけれど、現在(2024年1月)はもっちり食感の米粉パンに。米粉の「米」は、宮城県の昔ながらのブランド「ササニシキ」だ。
包み紙を広げると、ふわりと立ち上るソースのいい香りと、米粉パンからはほんのり甘い香り。
たっぷり濃厚ソースが染み込んだ「めかかつ(メカジキのメンチカツ)」は、米粉パンの帽子をちょこんと斜めにかぶって、なんだかお洒落。
米粉パンは「やわらかさ」にも目を輝かせたけれど、それ以上にびっくりしたのが「食感」。ぐーっと噛みしめられるくらいの、しっかりむっちりとした強めの弾力は、米粉だから味わえる感覚。
ソースたっぷりの揚げたて「めかかつ」は厚みもあるから、ひとくち頬張るたびに中からふわっと湯気が上がる。ぎっちりとした肉のような食感で、一般的な白身魚のフライとは全然ちがう。
こぼれないようにと、しっかり掴んで食べるからいつの間にか米粉の帽子はぺっしゃんこだ。
海の中では凶暴で暴れん坊な「メカジキ」だけど米粉パンに挟まれれば、ちょっと気取ったお洒落な姿。そして、美味しい。
米粉パンの「めかかつバーガー」。顔にソースをつけたって構わない。
さあ、片手でガブリといこうじゃないか。