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【宮城県 松島町】新緑の時期にゆく、美しい霊場 -雄島(おしま)- [浪打浜地区]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

5月から6月上旬は爽やかな気候に加えて、植物たちの美しい緑が眩しい新緑の季節。年々、温暖化の影響もあって真夏日和になることもあるけれど、一般的に過ごしやすい時期だ。

この時期に訪れたい場所が、宮城県松島町の浪打浜地区に浮かぶ島「雄島(おしま)」。

古くから霊場として存在し、現代では松島を象徴する3つの赤い橋の1つ「渡月橋(とげつきょう)」があることで国内外から観光で訪れる人の姿も多く、松島海岸エリアの中でも根強い人気の場所。
特に新緑の時期の雄島散策はとてもおすすめ。島を訪れる際にはお気に入りのカメラを持参、またはスマートフォンの充電をしっかりと満タンに。霊場ならではの風情に加えて渡月橋や青もみじ、そして松の木に海景色と、特に写真が好きな人にとっては黙々とシャッターを切ってしまうかもしれない。準備万端で行こう。

まず、おすすめの場所の1つが「島の入口」。

実は「青もみじ」が密集している場所で、ちょうど撮影時(2024年6月4日)には珍しいもみじの実がひょっこりと。赤い小さなプロペラのような形をしていて、とっても愛嬌のある姿。『もみじの実は今まで見たことない!』という読者の方は、ぜひ見つけてほしい。

岩のトンネルを抜け「渡月橋」を渡り、島の中心部へと入っていくと、いよいよ霊場らしい岩窟とたくさんの石仏が並ぶエリアへ。

▲ 赤い色の橋が「渡月橋」。橋を渡り終えるとたくさんの石仏たちの姿を見ることが出来る。
▲ 赤い色の橋が「渡月橋」。橋を渡り終えるとたくさんの石仏たちの姿を見ることが出来る。

雄島の醍醐味でもある石仏のエリアは、写真で収めるよりも実際にその場の空気を感じるのがおすすめ。大昔の僧侶たちの修行場だった場所だけに、踏みしめる地面や潜り抜ける岩の断面にも、重厚な重みや深みをじんわりと感じるほど。独特の雰囲気が今でも漂っている場所だ。


そして長い歴史があるということは残されている文化財なども、時間と共に修繕が必要になるのは自然なこと。


現在、島内に残されているお堂「坐禅堂(ざぜんどう)」が修繕準備中。撮影時に訪れた時には、既に坐禅堂はシートに包まれ立ち入り禁止の状態に。この姿を見て『ああ、見学したかったなあ』と肩を落とさず、歴史を先に繋ぐためには修繕は避けられないこととして、どうか状況をゴクリと飲み込んでほしい。
(※雄島「坐禅堂」の修繕作業に関する詳細は、瑞巌寺の公式ホームページへ。)

最後に島のずっと先端へ進んでいくと、新しく建て直された東屋(あずまや)があるので腰掛けて時間が許す限り、松島湾のゆったりとした景色を楽しもう。

雄島には季節ごとに異なる味わいがあるけれど、新緑の時期はとても魅力的。さあ、夏がやってくる前にカメラを片手に遊びに行ってみよう!

名称:雄島(おしま)
住所:宮城県宮城郡松島町松島浪打浜24

フリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

Molly Chiba|日本出身|2022年2月からフリーランスのライターとして独立。日本と英国を拠点に活動中。日本国内の地域ニュースやコラムのほかに、日・英のサッカーに関するコラムを『Football Tribe Japan』に執筆中。2024年8月の「地域クリエイターMVA(Most Valuable Article)」を受賞。珈琲と自然と動物が好きです。

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