数少ない「捕手のサイクル安打」のなかでも、16人目のリアルミュート以上に珍しかったのは…
6月12日、「5番・捕手」として出場したJ.T.リアルミュート(フィラデルフィア・フィリーズ)は、サイクル・ヒットを達成した。ホームラン、三塁打、シングル・ヒットでリーチをかけ、四球を挟み、5打席目に二塁打を打った。
ナ・リーグとア・リーグにおける、サイクル・ヒットの達成者は、300人近くを数える。延べにすると300人以上。3度記録している選手も、5人いる。そのうちの一人は、今シーズンからリアルミュートとチームメイトになった、トレイ・ターナーだ。
ただ、捕手として出場した試合でサイクル・ヒットとなると、そう多くはいない。リアルミュートが16人目(延べ17人目)だ。その直前の15人目は、2011年9月3日のジョージ・コッタラスなので、2人の間には10年以上のブランクがある。
ちなみに、1973年6月27日にサイクル・ヒットのジョー・トーリは、ここには含まない。トーリがマスクをかぶったのは、メジャーリーグ11年目の1970年までだ。その後は内野の両コーナーを守り、サイクル・ヒットを達成した試合には、一塁手として出場した。
16人のなかには、そのシーズンの三塁打が1本という選手が5人いる。しかも、ビル・サルケルドとコッタラスの三塁打は、通算でも5本に満たない。それぞれ、2本と3本だ。サイクル・ヒットの三塁打は、サルケルドが通算1本目、コッタラスは2本目だった。
彼らと比べると、リアルミュートの三塁打は多い。サイクル・ヒットの三塁打は、今シーズン4本目。ここまで、リーグとポジションを問わず、リアルミュートより多くの三塁打を打っている選手は、5本のキブライアン・ヘイズ(ピッツバーグ・パイレーツ)しかいない。また、リアルミュートの通算三塁打は32本。この本数は、リアルミュートがメジャーデビューした2014年以降では20番目に多い。
今シーズンを含め、リアルミュートは、3シーズン続けて4本以上の三塁打を打っている。ミッキー・カクレインに続き、捕手出場では2人目となる、2度目のサイクル・ヒットを達成する可能性もありそうな気がする。