傷つきやすい人がやりがちな防衛機制に関する「共通点」とは?
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こんにちは、精神科医しょうです。
突然ですが、「傷つきやすい人」と聞くとどんな人を思い浮かべるでしょうか?
「何事にも敏感な人」「言い返せない人」「心が優しい人」など、いくつか思い浮かぶものがあるかもしれませんね。
もしかしたら、「自分自身は傷つきやすい」と普段から感じている方も多いのではないでしょうか。
傷つきやすい人は、何気ない他人のひと言や態度を上手く受け流すことができず、「自分が悪いのかなぁ」と自分を責めてしまったりする傾向もあるため、ストレスをため込みやすいと言えます。
ストレスを処理しきれなかった結果、心身の不調に陥ることも少なくないため、自分は人よりも繊細で傷つきやすいと感じている方は、自分の気質と上手く付き合っていくことが必要になります。
今回の内容では、傷つきやすい人が陥りがちな状況と、どんな時に傷つきやすいのかについて考えていきたいと思います。
欲求やストレスを上手く対処できていないから傷つきやすい
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欲求やストレスを上手く発散できないと、「生きづらさ」を感じてしまうことがあります。
私たちは、欲求が満たされない時には無意識の内に、自分を守るための「防衛機制」を働かせることで苦痛を回避することができていることがあります。
防衛機制とは、心理的な葛藤や苦痛を回避するために、無意識に生じる心の動きのことを言います。
しかし、その防衛機制が未熟なために、他人や自分を傷つけ「生きづらさ」を生んでいるという可能性もあるのではないでしょうか。
未熟な防衛機制についていくつか見ていきたいと思います。
・行動化
後先考えずに衝動的に行動に移して、後で後悔してしまう人がいます。
たとえば、飲酒や薬物、買い物などの依存につながるケースもあり、自分自身を始め他人を傷つけてしまうことにもつながることになってしまいます。
つらい感情は、やみくもに行動として表出するのではなく、言葉にして解決しなければならないこともあります。
・投影
自分が怒っていると考えるのは不快なため、相手が自分に対して怒りを感じているのだと思おうとします。
自分の欠点や短所を他人のものとして考え、気持ちを和らげようとします。
その結果、自分は悪くないという気持ちに至ることができます。
・分裂
人間には良い面もあれば悪い面もあるということを、理解できないまま育つと人間関係を築く上で支障が生じます。
この傾向があると他人の良い面と悪い面を区別して別々の人格として捉えるようになる可能性が高くなります。
たとえば、小さい頃、優しく接してくれた母親は「良い母親」、そうしてくれなかった母親は「悪い母親」という認識を持ち続けた結果、悪い母親が良い母親を破壊してしまうのではないかという恐怖を感じてしまうことがあります。
そのため、良い母親も悪い母親も同じ一人の母親であるという事実を受け入れることができなくなり、大人になってからも「あの人はいつでも悪い人」「あの人はいつでも良い人」としか捉えることができなくなってしまいます。
・歪曲
欲求を満たすために、外的世界を主観的に変えてしまう作用です。
つまり、自分の良いように事実を捻じ曲げて解釈すると言うことです。
たとえば、自分が片思いをしている相手について、向こうが自分のことを好きなのだと思い込んでしまうことがあります。
・置き換え
実際に精神的苦痛を受けた場では何も言えず、違う場所で鬱憤を晴らします。
怒りなどの感情を別の対象に向けるので、関係のない相手を傷つけてしまうことにつながります。
たとえば、上司から理不尽なことで叱責されたことに対して、その場で反論せず部下に怒りをぶつける、恋人ともめて腹が立った時に、その場で解決しないで家に帰ってから両親や兄弟に八つ当たりをするなどが該当しますが、これでは職場の人間関係や家族関係が悪化してしまうことになります。
どんな時に特に傷つきやすくなる?
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欲求やストレスを上手く対処できていないと、自分も他人も傷つけ、物事が良い状態に向かわないということが分かりましたが、では具体的に私たちはどんな時に傷つきやすいのでしょうか?
・気持ちが緊張している時
大きなライフイベントがあり、「失敗できない」「絶対に上手くやり遂げないといけない」などと、心が緊張状態にある時は何もかもに余裕がなくなり、些細なことで傷つきやすくなります。
普段は全く気にならない他人の言動がひどく疎ましく感じたり、大きな怒りを感じたりすることもあるため、気持ちが落ち着かないと感じた時は、一人で過ごす時間を増やした方が良いかもしれません。
・疲れが溜まっている時
疲労を感じている時は、思考がネガティブな方向へ向かいがちです。
普段なら、気に留めることもないことにこだわり出したり、自分や他人を責めるような思いが浮かんだりした時は、まずは休息してみると気持ちが落ち着くかもしれません。
まとめ
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今回は、傷つきやすい人について考えてみました。
普段の自分の言動やライフスタイルから、傷つきやすい面が見えてくるかもしれませんので、ぜひ今回の内容を参考に自分が当てはまっていないか?考えてみましょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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