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台風6号は60メートルの烈風を伴い沖縄を通過か、猛暑をもたらす太平洋高気圧の衰えはいつ?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風や熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

台風6号は最大瞬間風速60メートルで沖縄を通過か

台風6号の予報円(ウェザーマップ)
台風6号の予報円(ウェザーマップ)

台風6号の最新情報(気象庁発表)

タイトル画像にある通り、台湾の西海上を北上し、きのう28日(金)中国大陸に上陸した台風5号は、きょう29日(土)午前9時に、熱帯低気圧に変わりました。

一方、きのう28日(金)午前3時に発生した台風6号がフィリピンの東海上を北上中です。今後は勢力を急速に強め、予報円の真ん中を進むと、あさって31日(月)夜遅くから8月1日(火)明け方にかけて、沖縄本島の南端をかすめるように通過する予想です。

沖縄本島に最接近時の勢力は、中心気圧950hPa、最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルが見込まれており、台風銀座の沖縄といえども、かなり手強い台風の襲来となるでしょう。

気象庁が発表している風の強さと吹き方によると、最大瞬間風速60メートルというのは、多くの樹木が倒れ、電柱や街灯で倒れるものがあり、ブロック壁でも倒壊するものがあるという猛烈な風です。さらに走行中のトラックが横転し、住家で倒壊するものがあるという危険な風です。

週明けは、沖縄で、暴風や高波、高潮、大雨などに厳重な警戒が必要で、早めの台風対策が必要です。

太平洋高気圧がブロック

降水や太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)
降水や太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)

台風6号は、沖縄付近を西進した後、来週8月2日(水)頃には上海付近へ到達するでしょう。台風6号が沖縄付近を西進し大陸へ向かうのは、まさに勢力の強い太平洋高気圧が本州付近を覆っているサインでもあります。このパターンだと沖縄付近は大雨となる一方で、本州付近は猛暑型となります。

来週末には、ようやく衰える?

降水や太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)
降水や太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)

ところが台風6号が中国大陸に上陸し、弱まるとともに、それまで本州付近を覆っていた太平洋高気圧の勢力もようやく衰える計算となっています。このため来週の週末以降は、猛暑一辺倒の天気に変化が表れるかもしれません。

長期間の猛暑に厳重警戒

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

東北南部から九州にかけては、来週にかけても35度以上の猛暑日が続くのはもちろん、38度以上まで上がる所も多いでしょう。

東京は予想通りに猛暑日が続くと、来週8月2日(水)には10日連続の猛暑日となり、昨年記録した9日連続の記録を更新します。さらに8月4日(金)まで猛暑日が続くと、猛暑日日数は17日となり、これまた昨年記録した猛暑日の日数記録16日を更新することになります。

東京以外も猛暑日の連続記録や日数記録を更新する所が多く出ると思われます。このような猛暑がこれだけ広範囲に長期間続くことはまれで、7月下旬から8月上旬にかけての平均気温も観測史上1位を更新する所が多くなるでしょう。

連日、熱中症警戒アラートも広範囲に発表されると思われますので、暑い時間帯の外出はなるべく避け、室内では昼夜を問わず、適切に冷房を使うように心がけてください。

なお、上述したとおり、来週の週末以降は、太平洋高気圧の勢力が弱まり、猛暑は幾分和らぎそうです。とはいっても、涼しくなるというほどではありません。また不確実ながらも南の海上に新たな熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が発生することを予想するモデルもかなりあり、弱まった太平洋高気圧の縁辺を回り、本州付近に影響する計算も多くなっています。

猛暑のあとは、大雨に警戒が必要となるかもしれません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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