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「師走の荒天」今週は強風、大雪、低温に注意

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
冬の北海道十勝平野(イメージ、著者撮影)

今年も残すところ二十日あまり。師走のなにかと気ぜわしい時期になりました。

このところ、強い寒気は影をひそめ、穏やかな天候が続いていましたが、どうやら今週は天気が大きく崩れる見通しです。

簡単にまとめると、9日(月)から10日(火)にかけて、低気圧が発達しながら北日本へ進みます。その後、12日(木)頃からは、この冬一番ともいえる強い寒気が全国的に流れ込み、大雪と寒さが強まるでしょう。では、日を追って、天気の予想と注意点についてお話します。

12月9日(月)から11日(水)

札幌の週間予報
札幌の週間予報

低気圧が発達しながら、日本海から北日本へ進む影響で、北日本では風雨が強まります。札幌では大風を伴って、雨から雪に変わるなど、天気が荒れるでしょう。そのほか、北日本の日本海側(青森、秋田、山形)でも、発達した雨雲がかかる見通しで、落雷や突風、竜巻などに注意が必要です。

なお、低気圧が発達するため、太平洋側でも一時的に天気が崩れます。10日(火)の午前中、東京は雨で、生暖かい風により最高気温は16度の予想です。この時期、季節外れの暖かさは荒天のきざしとも言われます。

12月12日(木)から15日(日)

東京の週間予報
東京の週間予報

今週の後半は強い寒気の到来です。寒気の流入は西日本から始まり、徐々に東日本、北日本へと広がります。寒気の底は今のところ、13日(金)から14日(土)と予想していますが、1日、2日程度の幅を持ってお考えください。東京では晴天が続くものの、週末には最低気温が3度となっています。寒さと乾燥で、風邪が流行りやすくなりそうです。

金沢の週間予報
金沢の週間予報

13日(金)には北陸や山陰地方の平野部で、本格的な雪となる可能性があり、金沢でも連日、雪の予想です。山間部では、まとまった雪となるため、早めの雪対策が必要でしょう。

福岡の週間予報
福岡の週間予報

九州の福岡では、くもりがちの天気です。冬の九州北部は寒気の影響を受けやすいため、12日(木)と13日(金)はしぐれるかもしれません。いずれにしても、気温は平年を大幅に下回り、1月並みの寒さとなりそうです。

今週の天気予報のまとめ

あす(9日)から11日(水)にかけては、北日本で風雨が強く、荒れ模様の天気となるでしょう。そのほかの各地は雨が降ったり、風が強くなったり、暖かくなったりと、天気が小刻みに変化します。

12日(木)以降は、第一級の寒波がやってくるため、日本海側の広い範囲で本格的な雪となる見通し。東京など太平洋側は晴れますが、気温がかなり下がりそうです。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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