夏の消臭マニュアル!速乾インナーやスポーツウエアの洗っても落ちない汗の臭いを完全消臭
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
汗が素早く乾くと人気の機能性インナーやスポーツウエアですが、汗をかく季節になると臭いが気になりませんか?
洗剤を使って洗っても落ちない汗の臭い。
本日は臭いを吸収しやすい機能性インナーやスポーツウェアの消臭方法を紹介します。
気を失うほど臭かった息子のスポーツウェアから臭いが消えたとフォロアーさんに喜んでもらえた消臭方法です。
臭いに悩んでいる方はぜひお試しください。
速乾が特徴の機能性インナーが臭うわけ
まずは吸水・速乾に優れた機能性インナーやスポーツウェアの説明を少し。
機能性インナーやスポーツウェアの多くは、薄くてペラペラとした素材なのですが、実は複雑な多重構造になっていまして、肌に近いところから繊維の太い層、外側に向かって細い繊維の層になっています。
そうすることで太い繊維から細い繊維に水分を吸い上げる「毛細血管現象」が起こり汗を素早く繊維の外に発散させることができるのです。
これが給水・速乾をうたった機能性衣類の仕組み。
汗をかいてもすぐに乾くので夏の肌にサラリと気持ちいんですが、この構造が嫌な臭いの原因なっているんです。
機能性インナーは汚れを吸着しやすい化学繊維(ポリエステル)を使っている上に、多重構造になっているため、急速に水分を無くした脂分がべったりと繊維にこびりつき、しつこい臭いとなって残ります。
これが本当に厄介で、一度付いてしまうと普通の洗濯用洗剤では臭いを取るのが難しくなります。
この嫌な臭いを防ぐ方法は3つ
・脱いだらすぐに洗う
・洗浄力の強い洗剤を使う
・臭い菌を除菌する
それでは3つの方法を簡単に説明します。
汗をかいた衣類はすぐに洗う
皮脂がついたままの衣類を放置すると臭いの原因になる雑菌が増殖します。
増えた雑菌はガッチリとスクラムを組むように集まり繊維の奥にバリア状に固まります。
これをバイオフィルムといいます。
歯のついた歯垢が固まって歯石になるのを想像してもらうとわかりやすいと思います。
バイオフィルムが形成されてしまうと、洗剤は汚れに浸透せず洗浄力の高い漂白剤を使ったとしても落とせません。
雑菌がスクラムを組む前に洗い落とすことが大切なんです。
弱アルカリ性の洗剤を使う
汗や皮脂は酸性です。酸性と逆の性質の弱アルカリ性の洗剤で中和させることで汚れがよく落ちます。
軽い汗汚れくらいなら洗浄力が弱めの中性洗剤でも落とせますが、機能性インナーの繊維内部にこびりついたしつこい臭い汚れには、より洗浄力の高い弱アルカリ性が有効なんです。
できれば液体洗剤よりも洗浄力の高い粉末洗剤がおすすめです。
ただ、粉末洗剤には衣類を白く見せるための蛍光剤が含まれることが多いので、色柄ものに使う場合は蛍光剤が使われていない洗剤を選んでください。
【蛍光剤が使われていない主な粉末洗剤】
・ファーファ
・ニュービーズ など
洗っただけでは落ちない臭いには漂白剤でつけ置き
ドラッグストアには抗菌効果のある洗濯洗剤はたくさん販売されていて、菌の付着を防いでくれますが、すでに付いてしまった菌を除菌できる洗剤は、じつは多くはありません。
一部の粉末洗剤と液体ではアリエールの除菌プラスくらい。
アリエールの除菌プラスは除菌はできるものの洗浄力はそれほど高くはないので汗や皮脂をたっぷり含んだ夏物衣類を洗うには残念ながら力不足だったりします。
なので、ついてしまったニオイを落とすには洗剤に加えて漂白剤でつけおき除菌する必要があるんです。
漂白剤にはいくつか種類があって、使えるのはオキシクリーンなどの酸素系漂白剤です。
× 塩素系漂白剤(洗浄力が強すぎて色柄ものに使えない)
× 液体漂白剤(洗浄力が弱くて除菌しきれない)
◎酸素系漂白剤(粉末)
酸素系漂白剤はオキシクリーン以外にも100円ショップで買えるオキシウォッシュも使い切りサイズでおすすめです。
酸素系漂白剤は50度以上のお湯を使うと酸素の泡が発生して皮脂や汚れを浮かせて汚れを落とします。
漂白剤でつけ置きする場合は50度のお湯に1時間〜2時間ほどつけ置きしたのち、洗濯機で通常の洗濯をします。
それでも落ちない臭いには逆性石けん
酸素系漂白剤を使うことで消臭できることが多いんですが・・
バイオフィルムが形成されてしまったしつこい臭い汚れは残念ながら落とせません。
熱湯などで煮出す方法もありますが、面倒臭いのと衣類へのダメージが心配なので、私は逆性石けんを使って殺菌します。
消臭の最強アイテム「逆性石けん」
逆性石けん液は、医療や介護の現場でよく使われる除菌(殺菌)液です。薄めてうがい薬などとしても使います。
「石けん」という名前ですが、洗浄力はなく菌だけを殺菌する効果があります。
除菌に比べて菌への攻撃力が高いのが特徴です。雑菌が原因の臭いには「逆性石けん」が最強。
ただ、色落ちの心配があるので洗い前は目立たないところで色落ちがないか確かめてくださいね。
逆性石けん液で機能性インナーやスポーツウェアを洗う方法
1、逆性石けんを500倍に薄めて衣類をつけ置き
臭いが取れやすい綿や麻なら2時間で消臭できますが、ポリエステルは6時間くらいかかるので、夜寝る前につけ置きして、朝に洗濯機で洗濯というタイムテーブルがおすすめです。
2、逆性石けんはすすいでから洗濯機で洗濯
逆性石けんは洗剤の洗浄力を弱めてしまうので、必ずすすいでから洗います。
3、洗濯
逆性石けんがすすげたら、洗剤を使って洗濯機で普段通りに洗濯。
これで、ポリエステルに付いたしつこい臭いもスッキリ落とすことができます。
逆性石けんはドラッグストアで500g入りが500円ほどで販売されています。臭いで悩んでいる方は試してみてください。
機能性インナーの消臭方法 まとめ
吸水・速乾に優れた機能性衣類はその特性上、臭いが付きやすく付いた臭いは落としにくいのが特徴です。
・臭いが頑固になる前に落とす。脱いだらすぐに洗うのが理想的
・汗をかきやすい夏場だけでも洗浄力の高い粉末洗剤を使う
・付いてしまった臭いは漂白剤や逆性石けんを使ってつけ置きする
臭いというのは自分では気付きにくいと言います。ほんの少しの手間で臭い残りを防ぐことはできます。
しっかり消臭して夏を爽やかに過ごしてください。