雪の降る日でもキャンプは楽しめるの?【必需品】最低限のミニマム装備で雪中キャンプを暖かく過ごす方法
冬の寒い日、しかも雪の降っている中でキャンプをする魅力とは一体何でしょう?
それは、現実離れした「白一色の景色」と「静けさ」だと思います。
テントの外へ一歩出れば白銀の世界!
雪の上で眠るという非日常的な体験ができるのも雪中キャンプの魅力です。
野外では風の音、木々のざわめき、虫の声、動物の足音など、様々な自然の音が聞こえてきますが、雪の降る日は無音になります。
時々、雪の落ちる音が聞こえるくらいで驚くほど静かです。
ただ、雪中キャンプを楽しむには、いくつかのハードルがあります。
この記事では、身軽な装備で雪中キャンプを楽しむ為のコツを紹介します。
キャンプ場へ行くまでのハードル
雪中キャンプをする為には、積載装備や安全面を考慮すると自動車での移動になるでしょう。
なので、雪道走行するためにスタッドレスタイヤが必要になります。
ただ、スタッドレスタイヤは凍結路に弱いのでタイヤチェーンと合わせて使います。
スタッドレスタイヤに金属製のタイヤチェーンを装着することで、チェーンが氷を砕き、タイヤのゴムが雪をグリップします。
金属製のタイヤチェーンは乾燥路面を走行すると切れやすいのですが、圧雪路面になってから装着すると金属への負担が少ないので長持ちします。
スタッドレスタイヤ&タイヤチェーンなら、FRの二輪駆動でも雪道をグングン登って行くことができます。
ただ、凍結路の急な下り坂を走行する場合は4WDでも2WDでも関係なくスリップしやすいので要注意です。
あと、雪道を走行中に倒木や大雪で走行困難になった場合の事を想定してショベルとノコギリがあると安心です。
私は雪道走行の時に毎回持参しているのですが、まだ一度も出番は無いです…
【雪道走行の必需品】
・スタッドレスタイヤ
・金属製タイヤチェーン
・アルミ製ショベル
・ノコギリ
雪中で寒さを防ぐハードル
雪の降る日は寒いので、ずっと暖かいシュラフの中にいたいところですよね。
しかし、そういう訳にはいかないので普段の行動着にも工夫が必要です。
なるべく体温を下げないようにベースレイヤーには肌に密着する化繊の防寒肌着を着用します。
発熱素材を使ったヒートテックなども良いですね。
そして、ミドルレイヤーにダウンジャケットやダウンパンツを着用すると保温効果があります。フリース素材のウェアも良いですね。
アウターには撥水製のあるフード付きジャケット、もしくはレインウエアを着用すれば水濡れを防ぐことが出来ます。
あと、綿素材の衣類は水分を含みやすく逆に体温を下げてしまうので、なるべく着用は避けます。
雪が積もっていると普通のシューズだと濡れてしまうので長靴があると便利です。
私は釣り具屋さんで売っていたスパイク長靴を使っています。
濡れた岩場でも滑らない磯釣り用の長靴なので、凍った道でも確実にグリップします。
雪の中はもちろん、雪が融けてドロドロになったぬかるみでも活躍します。
厚手の靴下を着用していれば蒸れる事もないでしょう。
あと、雪が長靴の中に入って濡れてしまうことがあるので、予備の靴下をいくつか用意しておくと安心です。
あとは手袋も重要です。
雪の中で何か作業をする場合、手袋が無いと指が痛くて作業がはかどりません。
吹雪の中でタイヤチェーンを装着したり、テントのペグを打ち付けたり、食器を雪で洗ったり。
何かと細かい作業が多いので、厚手の雪用グローブでは役に立たないことがあります。
そんな時は、薄い作業用のゴム手袋&軍手の組み合わせが便利です。
今お使いの軍手や革手袋の上から装着するだけで、防水手袋に早変わりします。
【普段着の必需品】
・発熱素材のベースレイヤー
・ダウンやフリース素材のミドルウエア
・雪を弾くフード付きアウターレイヤー
・長靴
・手袋
次に就寝具について。
雪中キャンプで快適に眠る為にはマットとシュラフがオールシーズン用でなければなりません。
断熱性の高いマットと保温性の高いシュラフがあれば、テントの中が寒くても問題ありませんからね。
他にもマットの2枚重ねやシュラフの重ね技でも対処するが出来ます。
雪中で体を暖めるハードル
実際にミニマム装備の雪中キャンプで使って便利だった暖房器具4アイテムを紹介します。
どれもコンパクトな暖房アイテムです。
【ミニマム暖房器具】
①液体燃料を使うストーブ
②ヒーターアタッチメント
③湯たんぽ
④使い捨てカイロ
④こたつ
①液体燃料を使うストーブ
冬場は液体燃料のキャンプ用ストーブが威力を発揮します。
氷点下の環境でも安定した火力が出るので暖かいですよ。
燃料に灯油が使えるストーブならコストパフォーマンスにも優れています。
雪のキャンプでは通常よりも燃料を多く消費するので、予備の燃料ボトルも持参することをおススメします。
あと、万が一に備えて予備のストーブもご用意を。
②ヒーターアタッチメント
キャンプ用ストーブに載せるだけなので荷物の軽量化ができます。
注意点として、ヒーターを直接雪の上で使用するとストーブの熱で地面の雪が解けて傾き、倒れてしまう危険性があります。
火傷や火災などの事故に繋がる可能性があるので熱の影響を受けない台や板が必要です。
③湯たんぽ
手軽で安全な暖房アイテムと言うと「湯たんぽ」ですね。
火を使わないので就寝時でも安心して暖まることが出来ます。
湯たんぽ の材質には色々な種類がありますが、直火で沸かせる金属製がおススメです。
熱湯を扱うので使用する際は火傷には気をつけてください。
④使い捨てカイロ
軽量で暖かさの持続時間が長い使い捨てカイロは必需品です。
事前にシュラフの中に入れておけば暖かく眠ることも出来ます。
もし、持参した暖房器具が不調な場合でも使い捨てカイロがあれば心強いです。
⑤こたつ
テーブルと熱源を組み合わせてコタツを作るという方法もあります。
封筒型シュラフを開いて軽量なテーブルに掛ければ簡単にコタツになります。
あとは熱源(湯たんぽ・カイロなど)を中に入れることでポカポカになります。
他にも薪ストーブや石油ストーブなど、暖かい暖房器具は数多くありますが、あまりに暖かすぎると地面の雪が融けてドロドロになるので後片付けが大変です。
地面の雪を融かさない程度の暖かさを確保するミニマム装備の雪中キャンプなら撤収作業も楽ですからね。
風雪を防ぐハードル
テントとタープは、風に強いものであれば問題ないと思います。
ただ、暴風雪の予報が出ている時にタープを設営する際は、注意をしなければなりません。
タープどころかテントも飛ばされる可能性がありますからね。
夜中に深々と積もるドカ雪にタープが潰される可能性もあるので、積雪で危険な場合はいつでもタープを撤収できる準備が必要です。
私の場合は2枚のタープを向かい合わせに設営して、ワンポールテントのようなシェルターを作っています。
タープを組み合わせただけなので上部には換気できるだけの隙間があります。
なので、シェルターの中で燃焼器具を使っても安心です。
もちろん、一酸化炭素警報器も設置しています。
あと、雪の日は折れた枝が積もった雪と一緒に落下することがあります。
なので、なるべく木の下にテントを張らない方が良いでしょう。
枝の上に降り積もった雪が定期的にドサドサとテントの上に降ってきて、一晩中うるさくて眠れませんし…
最後に安全面について
密閉されたタープ内で火気を使う場合は必ず換気に心がけ、一酸化炭素警報機を設置しましょう。
頭上と足元にメーカーが違う一酸化炭素警報機を2台置くと安心です。
間違っても火気をつけたまま絶対に眠らないように。
事故を防ぐには念には念を入れましょう。