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小学生で24億円を稼ぐライアン君に続け…過熱するYouTuber人気、韓国でも

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
韓国でも人気のYouTube(写真:ロイター/アフロ)

今や小学生たちが選ぶ“将来なりたい職業ランキングで上位を占めるようになったYouTuber。それだけ新しい職業として脚光を浴びているという証拠だろうが、韓国でも「小学生のなりたい職業ランキング」に初めてYouTuberが登場した。

12月13日に韓国教育部が発表した『2018小中等進路教育現況調査結果』によると、小学6年生8598人を対象に実施した「なりたい職業」アンケートでYouTuberが5位にランクインしている。昨年は10位どころか、20位圏内でも見かけなかったキーワードが突如現れたことで、韓国の各メディアはこぞって大きく取り上げた。

今回のランキングから改めて感じることは、もはや韓国でも、子供たちがテレビに出てくる芸能人に憧れる時代は終わりになりつつあるということだ。

というのも、前出したアンケートで昨年6位だったK-POP歌手(アイドル)が今回は8位。YouTuber(5位)よりも順位が下にある。

それどころか最近は人気芸能人がYouTuberに転向するケースが増えているだけに、小学生たちが芸能界よりもYouTubeの世界に憧れを抱くのは自然の流れなのかもしれない。

(参考記事:芸能人のYouTube進出は韓国でも。なぜK-POPアイドルや芸能人がYouTuberに?

実際、韓国では小学生の人気YouTuberも次々と現れている。

最近大きな話題を呼んだのは、「ASMR(聞いていると気持ちいいと感じる音や感覚)動画」を配信する小学3年生のティイェちゃんだ。

彼女は1本目の動画を掲載してから1カ月で5万人以上のチャンネル登録者を集めるなど、韓国YouTube界の“大型ルーキー”と呼ばれている。

韓国はもちろん、日本でも人気のガールズグループApinkのボミが、チャンネル開設3か月で登録者30万人を集めて話題になったが、それ以上の登録者を持つスーパー小学生もいる。

小学6年生のチョ・リョン君だ。彼はすでに約73万人のチャンネル登録者を抱えている。

以前インタビューした美女YouTuber韓国代表のPONY(ポニー)や篠崎愛との共演でも有名なデトソグァン(大図書館)顔負けの人気者だが、驚くべきことにチョ・リョン君は大企業のサラリーマン並みの年収を稼いでいることを明かし、大きな話題と少なくない衝撃を呼んだ。

先日、アメリカの経済誌『Forbes』が発表した「2018年に最も稼いだYouTuberランキング」で1位に輝いたのも、おもちゃのレビュー動画を配信する小学1年生のライアン君。彼は年間約24億円を稼いでいるそうだが、韓国でも今後、 “第2のライアン”を目指す小学生YouTuberが増えることは想像に難くない。

ただ、小学生のなりたい職業が“YouTuber”と聞いて、どことなく心配が頭をよぎるのも事実だ。

韓国で初めてチャンネル登録者1000万人を突破した美女YouTuberJ.Flaのように、YouTuberを“職業”にして生計を立てられる人々はほんの一握りでもあるからだ。

それに、YouTuberも飽和状態に陥る時期がやって来るだろうし、YouTubeの収益化条件が今よりもっと厳しくなる可能性もあるだろう。

まして、前出のティイェちゃんは、悪質なコメントや嫌がらせによってチャンネル運営に苦戦しているという。ただ「遊んでいる」「楽して稼げる」ように見えるYouTuberであっても、それなりの苦労を強いられるものなのだ。

(参考記事:K-POPグループSecretのチョン・ハナ、「YouTuberに挑戦してみて感じたこと」【インタビュー】

いずれにしても、YouTubeなくしては日常生活もできないという小学生が韓国だけでなく日本でも増えている今日この頃。はたしてYouTube はどこまで影響力を発揮するか、今後の動向を見守りたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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