再びアフリカが銀世界に モロッコで半世紀ぶりの雪
カスバと呼ばれる城塞や広大な砂漠が美しい、モロッコのワルザザートは「グラディエーター」「バベル」「アラビアのロレンス」などといった映画のロケ地としても知られています。
この雪とは無縁の土地に、29日(月)数十年ぶりとなる大雪が降り、人々を驚かせています。
モロッコ南部の天候
雪が降ったのは「サハラ砂漠の入口」と別名のついたワルザザートなどモロッコ南部の地域です。北にアトラス山脈、南にサハラ砂漠があり、標高1,000mほどの高地に位置しています。
ワルザザートの1月の最低気温の平均は2℃、最高気温は17℃で、アトラス山脈から冷たい風が吹きつけるものの日中は比較的温暖な場所であるため、雪が降るのは非常に稀なことのようです。
モロッコワールドニュースによると、29日(月)南部の一部の地域では50年ぶりの雪となった他、30センチも降った所もあったようです。
雪の原因
この雪をもたらしたのは寒冷渦と呼ばれる、寒気を伴った動きの遅い低気圧でした。お隣の国アルジェリアでも、雪が観測されています。
雪は止んだものの、ウェザーチャンネルの予報によると今後も朝は氷点下の気温が続く見込みです。ワルザザートの3日(土)の最低気温は平年よりも7℃も低い、氷点下5℃となっています。
増えているサハラの雪
一般にサハラ砂漠に雪が降ることは珍しいのですが、近年はその発生回数が増えているようです。
今月7日にはアルジェリアのアインセフラで40センチの雪が降り、銀世界と化したサハラ砂漠の珍しい写真が話題になりました。同市では2016年と2017年にも立て続けに雪が観測されています。しかしそれ以前に雪が降ったのは、40年も前のことでした。
(今月上旬にアルジェリアで降った雪の様子)
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