サハラ砂漠に冬の嵐 一日で40センチの大雪
7日(日)アフリカのサハラ砂漠に大雪が降りました。降った雪の量は多いところで40センチとも伝えられています。サハラ砂漠の雪は大変珍しい現象ですが、ここ数年その発生回数が増えているようです。
写真を撮影したBouchetata氏によると、雪はほぼ一日地面に積もっていましたが、17時頃に溶けだしたとのことです。
過去の記録
この場所はアフリカ北部に位置するアルジェリアのアインセフラという小さな町で、別名「砂漠の入り口」とも呼ばれています。標高が約1000メートルと高いために、1月の最低気温の平均は氷点下0.3℃まで下がります。
このように冬季は寒くなりますが、乾燥した土地であるために、砂丘に雪が降るのは非常に稀なことです。
Daily Mailによると、この場所に雪が降ったのは記録に残っているもので、1979年2月が最初で、その後およそ40年のブランクをあけて、2016年12月、2017年1月と今回の4回のみのようです。珍しいにもかかわらず、近年は雪が毎年のように報告されているのです。
緑化するサハラ砂漠
雨や雪とは無縁に見えるサハラ砂漠ですが、一部では降水量が増えているという報告があります。米ポールスミスズカレッジの気候学者Stager博士によると、温暖化の影響により、赤道付近の雨が多い場所(熱帯収束帯と呼ばれる)が拡大し、サハラ砂漠の南縁にまで達しているといいます。
今からは想像しがたいことですが、サハラ砂漠は昔から乾燥と湿潤の時代を繰り返してきました。博士は、温暖化がさらに進めば再びサハラ砂漠の気候は湿潤化して、緑化する方向に向かう可能性があると指摘しています。