82年間の空白を経て、史上7人目の「シーズン60二塁打」が生まれる!?
今シーズンは、少なくとも3人が、50本以上の二塁打を記録しそうだ。ラファエル・デバース(ボストン・レッドソックス)は、すでに48本の二塁打を打っている。それに次ぐ2人、ニコラス・カステヤノス(シカゴ・カブス)とザンダー・ボガーツ(レッドソックス)は、45本と44本だ。
二塁打50本以上が3人以上揃えば、2012年の3人、51本のアレックス・ゴードン(カンザスシティ・ロイヤルズ)、いずれも50本のアルバート・プーホルス(ロサンゼルス・エンジェルス)とアラミス・ラミレス以来、7年ぶりとなる。
さらに、デバースは二塁打60本以上の期待もかかる。こちらは極めて珍しく、過去に6人しか記録していない。1936年のジョー・メドウィック(64本)とチャーリー・ゲーリンジャー(60本)を最後に、82年間も途絶えている。また、二塁打60本は極めて特殊でもある。1926年のジョージ・バーンズ(64本)を除くと、1931~36年の6年間に5人が集中している。最多は、1931年のアール・ウェッブ(67本)だ。
デバースは、出場127試合で48本の二塁打を打っている。1試合平均は0.38本だ。レッドソックスのレギュラーシーズンは、あと31試合。デバースが残り試合にフル出場し、同じペースで二塁打を打ち続ければ、シーズン・トータルは59~60本となる。また、前半戦の87試合で25本(1試合0.29本)に対し、後半戦は40試合で23本(1試合0.58本)とペース・アップしている。8月13日には6安打を記録し、そのうち4本が二塁打。ESPNスタッツ&インフォによると、1900年以降、1試合6安打&二塁打4本は初めてだという。
デバースとボガーツは、グリーン・モンスターがあり、二塁打の出やすいフェンウェイ・パークをホームとしていて、2人ともアウェーよりホームの二塁打が多いが、デバースが4本の二塁打を打った試合は、クリーブランド・インディアンズの本拠地、プログレッシブ・フィールドだった。
なお、1937年以降、二塁打60本にリーチをかけたのは、2000年のトッド・ヘルトンだけだ。ヘルトンは、チーム155試合目にシーズン二塁打を59本としたものの、残り7試合は0本に終わった。シーズン最後の打席では、42本目のホームランを打った。