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早くも動き出したエンジェルスの監督人事。次期監督はあの人!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
チャベスは三塁を守り、ゴールドグラブを6度受賞した Aug 9, 2004(写真:ロイター/アフロ)

 前日に「今シーズン限りで退任の意向」と報じられたマイク・ソーシア監督(ロサンゼルス・エンジェルス)は、そのことについて「たわごと(poppycock)」とコメントしたという。ロサンゼルス・タイムズのディジオバンナらが、そうツイートしている。

 前日の報道については「来シーズン、大谷翔平を起用する監督は誰? ソーシア監督は今シーズン限りで退任へ」で書いた。

 ただ、ソーシア監督の発言と同じ日に、エンジェルスは人事異動を行った。傘下のAAA、ソルトレイク・ビーズのキース・ジョンソン監督をエンジェルスのコーチとし、ビーズの指揮はGM特別補佐のエリック・チャベスに任せる。ディジオバンナによると、ビリー・エプラーGMがジョンソンを「昇格」させる目的は、若い内野手たちの指導にあるという。

 それだけなのだろうか。ソーシア監督の退任が報じられた翌日というタイミングは別にしても、この異動は、次期監督の就任に向けた「準備」のような気もする。

 チャベスはメジャーリーグで1615試合に出場したが、指導者としては、マイナーリーグのコーチすら務めたことがない。エンジェルスの監督に据える前に、少しでも経験を積ませたい――。エプラーGMやオーナーのアルトゥーロ・モレノが、そう考えたとしても不思議ではない。ジョンソンが次期監督という可能性もないとは言いきれないが、そうであれば、チャベスにビーズを指揮させるのが解せないところだ。ビーズにいるコーチの誰かに任せればいい。

 なお、ビーズのレギュラーシーズンは9月3日までだが、その先もあるかもしれない。ビーズはエンジェルスよりもポストシーズンに近い位置、地区首位から2.5ゲーム差の2位につけている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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