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【赤穂市】築140年の古民家「優・優」で坂越の海を見ながらくつろぎの時間を

歌見フリーライター(赤穂市・たつの市等)、御朱印ガール、仏像女子

赤穂市坂越の海に近い場所に、6月11日、新しいカフェ「くつろぎの縁側 優・優(ゆうゆう)」がオープンしました。「坂越を訪れる観光客の方や、地元の方の憩いの場になれば」と、坂越を愛する店主が、4年前から手を入れてきた建物や庭がついに、日の目を見るようになった形。昔の風情を残しながら美しく甦った素敵空間は、坂越の新名所になるはずです。どんなスペースなのか、ご紹介しますね。

生島や坂越の海が見える一等地にオープン

「優・優」は、坂越の町並みのメインストリート、かつて瀬戸内海の廻船で賑わった坂越港と千種川の高瀬舟船着き場とを結ぶ坂越大道を海の方へ進み、突き当りの三叉路を西側に曲がった道沿いにあります。

駐車場からも程近く、紺の暖簾と和傘が目印の大邸宅なのですぐにわかります。

こちらの邸宅は、明治14年に建ったというから、正確には築141年目を迎える建物です。
坂越の名家、奥藤家の分家筋の邸宅なので、立派なのはお墨付きですよね。
「北前船が赤穂の塩を運んだ塩廻船の勇姿を見ていた建物」と聞けば、感慨深いですよね。

店主の門田守弘さんは、「建物の良さを残しつつ、くつろぎの場所にしたい」と、4年前から整備を始めたのです。

当初は1階をカフェスペースに

昔は、縁側でお茶を飲みながら村の人が集い、とりとめのない話をしながら、いっときを過ごしていました。
その風景の中に、子どもたちがかくれんぼやかんけりをして遊び、子どもたちの中の優劣を避けるために、お年寄りが緩衝材となっていました。

そんな日本のどこにでもあった、もちろん坂越にもあった原風景をこの場で作りたい、縁側での社交を再現したい、優しさというキーワードで包み込みたい、門田さんはそんな思いで店名を付けたと話します。

1階はこんな感じ。
壁や畳などは補修したものの、梁や天井、ガラス戸などは、ほぼそのままです。
二間続きの座敷には床の間もあり、日本家屋の粋が感じられる造りになっています。

1階の縁側にも席が設けられ、前庭越しに坂越の海と空が見える最高のロケーションです。

1階には4人席が2つと、2人席が3つあります。
1階と2階の8室を使い、定員50人というからすごい規模ですよね。

当面は、1階だけを使い、慣れてきたら2階へも上がってもらうという構想だそうです。

2階がまた1階以上に素晴らしい

今回特別に2階も見せてもらいましたよ。

どうでしょう~
坂越浦が一望できるこのロケーション~~~
最高でしょう~~

坂越のシンボルの一つ、生島もすぐ目の前に見えます。

2階は、これ何部屋あるんだ~~~~~というほど広いんです。

海を望むテーブル席、座敷席、大広間もあって、言葉を失います。

生島や坂越浦が一望できる、この2階席。今後はこちらがメインになることは一目瞭然です。

また2階の一角には、観光客はもちろん、地元の方も利用できるオムツ替えスペースも確保する予定だそうです。
そして、営業時間外を利用して、地元の自治会の集会所としても機能する話もあるそうです。

これだけ広ければ、コンサートや展覧会など、いろいろな活用の仕方ができそうですよね。

庭はフリースペースとして活用

では庭に行ってみましょう。
すごいでしょう~
100坪の広さはあるというこの庭。
草ぼうぼうだった庭を、4年の月日をかけて、門田さんが整備しました。
「できるだけ手がかからない花木を植えて我流で作ったんです」と門田さんは笑いますが、なかなか見事な庭です。

営業時間中はこの庭を開放し、他店で購入したもの、例えば、人気のパティスリー「坂利太」のソフトクリームなども、持ち込みOKだとか。

もちろん近隣の方が来て、きれいな花を見ながらおしゃべりする、なんて利用もOKだそうですよ。

庭に入るには、こちらの木戸を利用してくださいね。
すぐ庭に入ることができます。

坂越のまちづくりの活動も熱心に行ってきた門田さん。
まちづくりの仲間と、「優優」の脇から入って、奥藤酒造の前に抜けるこの路地を「廻船通(かいせんどおり)」と名付けたそうです。

「御崎のきらきら坂に負けないくらい、人が行き来する通りになればうれしいですね」。

店主自慢の珈琲を味わって

店主の門田守弘さん
店主の門田守弘さん

相生の珈琲専門店で淹れ方を学んだ門田さん。
神戸・萩原珈琲の豆を使って、一杯ずつ丁寧にハンドドリップします。

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コーヒー550円
コーヒー550円

門田さんが淹れてくれたコーヒーは、苦みと甘みのバランスがちょうどいい、極みの一杯でしたよ。

ドリンク類は他に、アイスコーヒー、カフェオーレ、アイスオーレ、紅茶、オレンジジュース、クリームソーダなど12種類。
当分は、ドリンクのみで営業し、夏以降には、フードメニューやスイーツメニューも増やしていく予定だそう。

スイーツは、パティシエ歴10年以上の、門田さんの甥が担当し、最初は焼き菓子から、いずれは生菓子もイートイン、テイクアウトともにやっていくとかで、こちらも楽しみですね。

かなりの規模の古民家なので、改修活用にも時間と費用がかかって大変だったと話す門田さん。お察しいたします、とにかく大邸宅ですから。
古民家再生プロジェクトについてはこちらから

でもそんないくつもの困難を乗り越えて、オープンに至ったのは、門田さんの情熱とお人柄があったから。私も赤穂市内外の人に気軽に活用してほしいと切に思います。

「日常の喧騒から離れてゆったりとした気分になってほしいですね」と門田さん。
これが門田さんの原点にあった想いですよね。
坂越にまた新名所が誕生しました。

くつろぎの縁側 優・優
住所:兵庫県赤穂市坂越2200
電話番号:090-2594-1480
営業時間:10:00~16:00
定休日:月~水曜

フリーライター(赤穂市・たつの市等)、御朱印ガール、仏像女子

フリーダムな仕事人で、居住地・赤穂から、兵庫県を中心とした関西一円を飛び回っています。旅行が好き、旅先でおいしいものを食べるのが楽しみな食いしん坊です。手がけた「乙女の御朱印めぐり旅」シリーズ(共著)で紹介しきれない神社仏閣の魅力、女子目線でのグルメやショップ情報、イベント情報なども、西播磨発(赤穂市・相生市・たつの市・宍粟市・赤穂郡・佐用郡)でお届けできたら幸せです。

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