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大谷翔平からホームランを打った選手は、これまで日本人投手を苦手としていた

宇根夏樹ベースボール・ライター
K.ブロクストン(左)とD.サンタナ Jul 6, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が、エキシビション・ゲーム(オープン戦)の初登板で、レフトにホームランを叩き込まれた。打ったのはミルウォーキー・ブルワーズの外野手、キーオン・ブロクストンだ。メジャーリーグ3年目の昨シーズン、ブロクストンは20本塁打を放った。

 実は、ブロクストンはこれまで日本人投手を苦手としていた。通算10打数0安打。2015年と2016年は日本人選手との対戦がなく、昨シーズンは前田健太ダルビッシュ有田中将大上原浩治田澤純一の5人と対戦して、計10打席とも討ち取られた。

 もっとも、ブロクストンは昨年のスプリング・トレーニングで、岩隈久志からヒットとホームランを打っている。レギュラーシーズンで日本人投手を打てていないのは、たまたまだろう。対戦はそれほど多くなく、そもそも、日本人投手であっても、持ち球や投球スタイルはそれぞれ異なる。

 大谷にしても、そう気にすることではあるまい。スプリング・トレーニングはまだ始まったばかりだ。エンジェルスとブルワーズは、レギュラーシーズンでは対戦しない。

 ただ、ブロクストンにとって、大谷からの一発は幸先のいいアピールになった。ブルワーズの外野には、ロレンゾ・ケインクリスチャン・イェリッチが加わり、昨シーズンは30本塁打を放ったドミンゴ・サンタナがいる。ライアン・ブラウンはレフトから一塁へ移る予定だが、そうなると、こちらはチーム最多タイの31本塁打を記録したエリック・テームズが、外野を守る機会も増える。

 スプリング・トレーニングで結果を残しても、ブロクストンが開幕をマイナーリーグで迎える可能性は高い。けれども、結果を残せなければ、間違いなくそうなるはずだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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