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【心が軽くなる不安解消法6選】を、現役プロ心理カウンセラーが詳しくご紹介します。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「心が軽くなる不安解消法6選」というテーマでお話したいと思います。

まず、「不安とは何か?」ですが、
不安とは、日常生活の中で、ハッキリしない脅威を察知したときに、身の危険を感じる心的反応のことであり、特徴としては、起こるかどうかわからない、そしてその起こるかもしれないという出来事に対し、自分はうまく対処できないだろう…という思いから生じる心理的状態であると言えます。

と、ここで、ある生命保険会社が実施した「将来の不安に対する、アンケート調査の結果」を、ご紹介したいと思います。1位は、病気になるのではないか? 2位は、災害に遭うのではないか? 3位は、事故に遭うのではないか? 4位は、貧困になるのではないか?、というものでした。

如何でしょう?
あなたは、どんな不安を抱えていますか?

さて、ここで私は、重要なことを言わねばなりません。
それは何かと言うと、実は、不安という感情は、ネガティブな気持ちの時に、将来に目を向けると沸き起こるものである…、ということです。この、将来に目を向けているときに沸き起こるというのは、非常に重要な点で、要するに、過去に目を向けているときや現在に目を向けているときは、不安な気持ちは起きない…、ということです。よって、不安に苛まれたくないのであれば、まだ見ぬ未来に目を向けるのではなく、今を生きましょう。今を生き抜いていきましょう、ということです。

前置きが長くなりました。
それでは、今日のテーマである「心が軽くなる不安解消法」について、順にご紹介したいと思います。

心が軽くなる不安解消法

ひとつめは、「深呼吸をする」です。
不安になっているときは、とかく呼吸が浅くなっているものです。ですから、ここは思いきり深呼吸をしてみましょう。苦しくなるまでゆっくり長く吐いて、そして、思いきり吸って、しばらく止めて、細く長く吐く。これを繰り返せば、あら不思議、先ほどより不安が小さくなっているではありませんか? ぜひ試してみてください。
この深呼吸が、心が軽くなる不安解消法として、真っ先に思いつく1番のおススメです。今すぐ出来ます。時間もかかりませんし、場所もとりませんし、ひとりでも出来ます。という特徴があります。

続いて、ふたつめは、「運動をする」です。
運動は、不安解消には、大変に効果的です。ちょっと汗ばむ程度の運動、ちょっと息が切れる程度の運動を、15分から20分ぐらいしてみてください。そうすれば意味もなく、気持ちが前向きになり、不安が解消されている筈です。
始めるのが億劫で、ちょっと面倒臭いと思うかもしれませんが、騙されたと思って、ぜひ試してみて欲しいと思います。

続いて、みっつめは、「不安を紙に書き出す」です。
自分の抱えている不安を紙に書き出せば、頭の中が整理され、不安の正体がハッキリします。考えたほうがいいことなのか、考えても仕方がないことなのか? もわかるようになります。そうすれば、無駄に悩まなくても済むようになります。

続いて、よっつめは、「人に話す」です。
この方法が1番強力です。自分の抱えている不安を人に話せば、頭の中が整理され、不安の正体がハッキリします。考えたほうがいいことなのか、考えても仕方がないことなのか? もわかるようになります。わかるようになれば無駄に悩まなくても済むようになる、というわけです。
さらに、話を聴いてくれる人が、あなたに理解を示せば、あなたは大きな安心感を持つことが出来るでしょう。
ただ、今言った、人に話すという方法は、大変に素晴らしい不安解消法なのですが、いかんせん、ひとりでは出来ません。そして、話し相手は誰でもいいわけではなく、慎重に聴き手を選ばなけばならない…という特徴があります。ひとりでは出来ない、話し相手を選ぶ、それらが「人に話す、人に話を聴いてもらう」の欠点です。適当な話し相手が見つからないとおっしゃる方は、どうぞカウンセラーをご利用ください

続いて、いつつめは、「匂いに癒される」です。
これは意外に盲点かと思います。「匂いに癒される」では、リラックスできるハーブティーを飲んでもいいし、アロマオイルを使ってもいいかと思います。日本人は、匂いに癒されるという習慣があまりない国民ですが、匂いは不安解消に、思いのほか役立つものですから、ぜひ1度、試しみて欲しいと思います。

続いて、むっつめは、「酸味をとる」です。
漢方では、気が乱れたときには、酸味のものを積極的にとるよう推奨しています。人は、酸味を摂ると、不安な気持ちが沈静化されるように出来ているのです。酸味の中でも特におすすめなのが、柑橘類のような、程よい酸味です。オレンジやグレープフルーツは勿論のこと、日本古来のユズやスダチやカボスを試してみは如何でしょうか。

以上です。
以上6つが、私のおススメの不安解消法です。
ぜひ、ひとつでもふたつでもお試し頂ければと思います。

逆に、私がおススメできない不安解消法をご紹介します。
おススメできない不安解消法は、これまたいくつかあるのですが、今日はひとつだけ、ご紹介します。それは「食べ物に走る」です。
人間、不安になると、勝手に脳が、飢餓を連想し、ついつい食べ物に走りがちなのですが、それは単なる脳のエラーです。現代に生きる私たちが、食べ物に走って、不安が解消されることはありませんので、その点は、どうぞご注意ください。

さて、
2013年に「心配事の9割は起こらない」という本が出版されました。この本は売れに売れ、ベストセラーになりました。この事実から、不安や心配事というのは、あなただけじゃなく、多くの方が抱えているということがわかります。
そう、本のタイトル通り、不安なことや心配事の9割は起こらないものなのです。だったら不安を抱えているだけ、時間とエネルギーの無駄です。不安なことは、キレイさっぱり忘れて、今という時間を大切に、精一杯生きていきましょう。

と、ここで、「私の不安は的中しそうだ。現実に起こりそうだ」とおっしゃる人に、もうひとことふたこと、付け加えてお話したいと思います。

たとえば、病気になるのではないかという不安を抱えてらっしゃる方につきましては、今から健康に留意した生き方をしてください。それが大切です。具体的には、規則正しい生活をすること、暴飲暴食を慎むこと、良質な睡眠を摂ること、適度な運動をすること等々です。
それから、将来、貧困になるのではないか、と心配されてらっしゃる方につきましては、浪費癖を改め、今から稼ぐ能力を身につけるようにしていってください。

くれぐも今日の私のお話は、起こる可能性の高い不安から目を逸らす方法ではありませんので、どうぞそのあたりのことは勘違いなさらないようにしてください。
やるべきことはしっかりやる。やらなければならないことは、スグに手をつける。その上で、考えても仕方がないことは考えない、不安の渦には巻きこまれないということです。

というわけで、今日は、「心が軽くなる不安解消法6選」いうテーマで、お話させていただきました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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