12日(火)は東京で初雪か
この冬、全国ただ一つ、初雪が観測されていない東京都心。関東地方は11日(月)夜から雪が降り始める予想だ。初雪がいきなり大雪になった事例は少ないが、滞留寒気と降水量によっては積もるおそれもあり、雪への備えをしたい。
初雪 残るは東京だけ
10日(日)朝、東京都心の最低気温は氷点下2.4度を記録し、この冬一番の冷え込みになりました。氷点下2度を下回ったのは2020年2月7日(氷点下2.1度)以来のことです。
先月からの度重なる強い寒気の影響で、各地で初雪が観測されましたが、唯一、東京だけがまだ初雪がありません。東京の初雪の平年日は1月3日なので、ことさらに遅いわけではないけれど、なんとなく居残りをしているような気分です。
11日夜から雪が
東京における初雪の記録は1876年(明治10年)から残っていて、都市化と温暖化が進んでいると言っても、これまで初雪がなかった年はありません。(たぶんと言うまでもなく)今年もまもなく雪が降ることでしょう。
こちらはあす(11日)午後からあさって(12日)夜にかけて、時間ごとにみた東京の天気予報です。
11日(月)夜は関東付近で低気圧が発生し、東京では12日(火)未明に雪が降る可能性があります。その後、いったん雪や雨は止みそうですが、昼ごろから夕方にかけて再び、雪や雨が降る見込みです。
積雪5センチで交通に影響
東京都心はわずかな積雪でも交通機関に大きな影響があります。過去の事例からみると、最初に影響が出るのが道路と空の便です。積雪が5センチ程度に達すると主要な道路ではチェーン規制が始まり、羽田空港は定刻に出発できない便が増えます。列車に目立った遅れ(15分から30分程度)が発生するのは積雪が10センチくらいからです。
初雪は積もるのか
ただ、初雪がいきなり大雪になった事例は少なく、ほとんどの場合はみぞれで終わり、積もることはありません。
しかし、このところの厳しい寒さの影響が残り、関東平野には冷たい空気が留まる予想です。12日正午の予想天気図には上空500メートル付近に気温1度以下の滞留寒気が形成されています。
関東地方の降雪は地上まで雪が融けないような気温の鉛直分布が形成されることが重要です。これを「滞留寒気」と呼び、日本一広い平野である関東地方の地形に起因する部分が大きいとされています。
今のところ、東京都心では屋根や植え込みが白くなる程度の降雪を予想していますが、予想した以上に気温が低く、降水量が多くなる場合も捨てきれず、ぎりぎりまで状況を注視することになりそうです。