梅雨の部屋干し!室内のどこに干せば乾くのか実際に干して確かめてみた
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
長く雨の日が続くと普段は外干し派の方も仕方なく部屋干しをせざるを得ないってことがありますよね。
では、部屋のどこに干せば最も効率よく乾くのか、浴室(バスルーム)や窓際が挙げられることが多いですが、本当にその場所で正解なのか確かめてみました。
実際に確かめてみると常識だったことがじつは間違っていたり、意外な結果になったので結果をシェアします。
部屋干しの参考にしてもらえると嬉しいです。
9通りのシチュエーションで確かめてみた
実験に使ったのはユニクロで購入したTシャツ。綿100%の厚手のワッフル生地。
室温25.5度、湿度68%、朝から雨が降っていて日差しも弱くジメジメした1日に実験しました。
実際に洗濯物を干して確かめたシチュエーションは以下の9種類
・窓を開けた状態の窓際(まどぎわ)
・窓を閉め切った状態の窓際(まどぎわ)
・日当たりも風通しも悪い部屋
・日当たりが悪い部屋で扇風機併用
・日当たりが悪い部屋でエアコン併用
・部屋のドア付近
・ドアを閉めた浴室
・ドアを全開した浴室
・ドアを少しだけ開けた浴室
30分ごとにTシャツの重さを計測して乾き具合を確かめていきました。
ではTシャツが乾くまでにかかった時間の順番に結果をシェアします。
9時間30分 日当たりも風通しも悪い部屋
Tシャツが乾くまでにかかった時間は9時間30分
これは想像通り、一番乾きにくかったのは昼間でも電気を消すと真っ暗になる部屋に干した場合でした。
朝に干して出かけても夕方帰宅する頃に乾いているか乾いていないかって感じですね。梅雨の部屋干しストレスがマックスになるパターンです。
5時間以上生乾き状態が続くと部屋干し臭のリスクが高くなるので、これはかなり危険な状態。扇風機やサーキュレーターなどを併用しないと生乾き臭に悩まされそうです。
9時間30分 ドアを閉め切った浴室(バスルーム)
Tシャツが乾くまでにかかった時間は9時間30分
これは意外な結果でした。
浴室は換気扇があるのでドアを閉めていたほうが乾くと常識のように言われていましたが、わが家の場合は思うように乾かず、かかった時間は9時間30分。
建築士の方にお伺いしたところ、原因はわが家の換気システムでした。
わが家の浴室は24時間換気、浴室乾燥機付きのマンションのため、オンオフできる換気扇よりも1時間あたりの換気パワーが弱かったんです。
ただ、最近はそういうご家庭は少なくないと思うので、浴室=よく乾くという常識は絶対ではないことがわかりました。
2003年の建築基準法の改正により、以降に建てられた新築物件は24時間換気が義務付けられてはいますが “浴室” が24時間換気になっているのは今のところマンションに多く、一戸建ての浴室乾燥機は従来通りのパワーが強いものが多いそうです。
8時間30分 窓際(窓を開けていた場合)
Tシャツが乾くまでにかかった時間は8時間30分
雨降りといえども光も多少入りますし、風もあるので早く乾きそうだなと思ったんですが、着用できる状態まで乾くのに8時間30分もかかってしまいました。
雨とはえ太陽光の影響は少しあるものの、雨が降っているような湿度の高い日は窓の開閉はあまり関係なさそうです。むしろ窓が開いていたほうが部屋の湿度とともに不快度も高まりました。
8時間30分 窓際(窓を閉めていた場合)
Tシャツが乾くまでにかかった時間は8時間30分
雨が降り湿度が高い日は窓が開いていても開いてなくても着用できる状態になるまで同じ時間かかりました。湿気の高い時は窓を開けているよりも室温によっては乾きやすいかもしれません。
8時間30分 ドアを全開にした浴室
Tシャツが乾くまでの時間は8時間30分
ドアを閉めた浴室に比べると若干乾きやすくはありますが、普通に窓際や室内と大差ないのでわざわざ浴室に干すほどは乾きやすいとは感じませんでした。
7時間30分 部屋のドア付近
Tシャツが乾くまでの時間は7時間30分
電化製品の補助がない場合はドア付近が比較的早く乾きました。
窓を閉め切っていたとしても家の壁には給気口がありますし、部屋のドアを開けるだけでもある程度は空気が動くんだと感じました。
梅雨時はドアやドア枠に洗濯物を干せるような部屋干しグッズがあると効率よく干せそうです。
6時間 ドアを少しだけ開けた浴室
Tシャツが乾くまでにかかった時間は6時間
ドアを開けても閉めても思ったように乾かなかったわが家の浴室ですが、ドアを少しだけ(10cmほど)開いて干した場合、同じ浴室&乾燥機なのにも関わらず乾く時間が大幅に短縮されました。
空気の入り口を小さくすることで、パワーの弱い換気扇でも上手く空気を引っ張れて空気の流れができたのかなと思います。
洗濯物だけでなく、浴室を乾燥させるのもドアは閉めた方がいいと常識のように言われますが、浴室の形状や換気扇の種類によって変わってくることを今回実際に試してわかりました。
やはりやってみないとわからないことってありますね。
5時間30分 日当たりの悪い部屋でエアコン併用
Tシャツが乾くまでにかかった時間は5時間30分
同じ日当たりも風当たりも悪い部屋でもエアコン(冷房・室温26度・弱風)を使った場合は洗濯物が乾くまの時間は大きく短縮できました。
ちなみに暖房の場合は4時ほどで乾きます。
誰もいない部屋でエアコンを使うのはもったいないように感じますが、どうしても早く乾かしたいものがある場合はタイマーを使ってエアコンを利用するのも梅雨ストレスを減らすひとつの方法です。
5時間 日当たりの悪い部屋で扇風機併用
Tシャツが乾くまでにかかった時間は5時間
洗濯物から約2m離して扇風機をスイングさせながら弱風を当てました。
洗濯物を干してから5時間以上生乾きの状態が続くと部屋干し臭のリスクが高まります。
今回の実験では5時間以内にTシャツが乾いたのは扇風機を併用した時だけでした。
逆にいえば扇風機、もしくはサーキュレーターを使わないと、湿度の高い部屋では部屋干し臭(生乾き臭)のリスクが高まるということがわかります。
部屋のどこに干せば乾きやすい? まとめ
常識だと思っていた「換気扇のある浴室は乾きやすい」は状況によっては間違っていることがあるというのが今回の実験で分かったので、これだけでも個人的には大収穫です。
浴室のドアを閉めていても浴室が乾きにくい、カビが生えるなど不満に思っている方は、浴室ドアを閉めるのではなく、10cmほど開けてみてください。効率的に空気の流れができて浴室や洗濯物がよく乾くかもしれません。
洗濯物を乾かすのに5時間以上かかると部屋干し臭(生乾き臭)が発生するリスクが高まります。
今回の実験で、湿度が高い場合は室内のどこに干しても扇風機(もしくはサーキュレーター)やエアコンを併用しないと部屋干し臭リスクが高まることがわかりました。
部屋干しする場合は、扇風機やエアコンを上手く利用して嫌な梅雨を乗り切りましょう。
乾くまでの時間経過など、もっと詳しい資料が見たいという方は私のブログ「洗濯ラボノート」にお立ち寄りいただけたらと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。