【明日話せる豆知識】今夜到来のペルセウス座流星群、実はペルセウス座とあまり関係ないって知ってた?
日本キャンプ協会インストラクターの渡邉です。
自然鑑賞のビッグイベントの1つ・ペルセウス流星群。
アウトドアではもちろん、明かりの落ちた町中での観測も期待されます。
そのペルセウス流星群が、今夜8月12日の夜に極大になります。
ちなみに、その観測のポイントを簡潔にまとめると、以下のようになります。
【日程】
11日(日)の夜から13日(火)の夜までの3夜程度。特に12日夜から13日未明にかけて観測できる流星数が最大になる見込み。
【時刻】
いずれの夜も、21時頃から翌未明
【1番多く見られる時間帯】
最も多く流星が見られるのは、放射点が高くなる13日の夜明け近く(東京では3時台)と考えられ、空の暗い場所での流星数は、1時間あたり40個程度
【どこを見ればいいか(方角)】
どこでもいいので、視野を広く、できるだけ空全体を眺める
ところで、ペルセウス座流星群がなぜペルセウス座流星群と呼ばれているか知っていますか?
実は、想像しているより、ペルセウス座と関係が薄かったりします。
今回は豆知識「ペルセウス座流星群。実はペルセウス座とそこまで関係なかった」というお話を解説します。
ペルセウス座流星群の源はペルセウス座ではない。
ペルセウス座流星群という名前からは、流星群自体がペルセウス座の星々に由来するかのように連想してしまいますが、そうではありません。
そもそも、一般的に、流星群を構成する「流星のもととなるチリ(流星体)」は彗星が放出しています。ペルセウス座流星群の場合、その母天体は「スイフト・タットル彗星(109P/Swift-Tuttle)」という彗星です。
流星群と彗星の関係についての詳細はこちらの記事で解説されています▼
なぜペルセウス流星群という名前がついているの
では、なぜペルセウス流星群という名前がついているのか。それは流星群の放射点という概念が関係しています。
流星群を構成する、1つ1つの流星の進行方向と逆方向に直線を引くと、直線は1つの点(厳密には狭いエリア)に集約します。これを流星群の放射点と呼びます。放射点は、流星のもととなるチリ(流星体)が、地球に飛び込んできている方向を示しています。
そして、ペルセウス座流星群は、この放射点がペルセウス座付近にあることから、この名がついています。
つまり、方角がペルセウス座にたまたま近かったから便宜上この名がついただけ。
決して、流星の源がペルセウス座の星であるわけではありません。
一時期問題になった、「消防署の方(方角)から来ました」という詐欺の手口と少し似ているような気がします。
みなさんも、勘違いして間違えて、恥をかかないようにしましょう。
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