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【今日を逃すと次は5年後】お盆ごろまで見ごろのペルセウス座流星群。誰でも観測できる方法を3分で解説。

きき酒師・渡邉彰大の「自然と酒の余暇」きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター
画像提供:国立天文台

【結論】観測ポイントまとめ

【活動期間】
7月17日から8月24日(理科年表2024より)
【特に見える日程】
11日(日)の夜から13日(火)の夜までの3夜程度。
【時刻】
いずれの夜も、21時頃から翌未明
【1番多く見られる時刻】
最も多く流星が見られるのは、放射点が高くなる12日深夜(=13日の夜明け近く(東京では3時台))と考えられ、空の暗い場所での流星数は、1時間あたり40個程度
【どこを見ればいいか(方角)】
どこでもいいので、視野を広くできるだけ空全体を眺める

日本キャンプ協会インストラクターの渡邉です。

自然鑑賞のビッグイベントの1つ・ペルセウス流星群。
アウトドアではもちろん、明かりの落ちた町中での観測も期待されます。

今年2024年は3年ぶりに観測条件が良好な年。今年を逃すと次に好条件を迎えるのは5年後の2029年になります。

そんなペルセウス流星群を今夜しっかりと観測するためのポイントをわかりやすく解説します。

観測の日時

画像提供:国立天文台
画像提供:国立天文台

11日(日)の夜から13日(火)の夜までの3夜程度。特に12日夜から13日未明にかけて観測できる流星数が最大になる見込み。

時刻

いずれの夜も、21時頃から翌未明までの間。夜がふけるほど流星群の放射点(後述)が上がり、観測できる流星の数は増えるものと見込まれます。

1番多く見られる日時

最も多く流星が見られるのは、より放射点(後述)が高くなる13日の夜明け近く(東京では3時台)と考えられ、空の暗い場所での流星数は、1時間あたり40個程度。

この前日にあたる12日と、この翌日にあたる14日の夜明け近くにも多めに流れることが予想され、空の暗い場所で1時間あたり20個程の流星が見えそうです。

なお、各夜とも夜半(0時)前に月が沈むため、流星群が多くなる夜半から明け方までの時間帯は月明かりの影響がなく、良い条件のもとで観察できるでしょう。

放射点とは?

放射点がペルセウス座の付近にあるため、ペルセウス座流星群と呼ばれる
放射点がペルセウス座の付近にあるため、ペルセウス座流星群と呼ばれる

1つ1つの郡流星の進行方向と逆方向に直線を引くと、直線は1つの点(厳密には狭いエリア)に集約します。これを流星群の放射点と呼びます。放射点は、流星のもととなるチリ(流星体)が、地球に飛び込んできている方向を示しています。

ペルセウス座流星群は、この放射点がペルセウス座付近にあることから、この名がついています。

方角

どの方角にも、平均すれば同じくらいの数の流星が出現します。 放射点の方向には経路(飛跡)の短い流星が、放射点から離れた位置には経路の長い流星が現れます。

必要な道具

望遠鏡や双眼鏡などの特別な道具は必要ありません。肉眼で観察します。

また、立ったまま上を向いていると足や首が疲れます。レジャーシートなどを用意して寝転んだり、背もたれのある椅子を使って観察したりすると、比較的楽に長時間観察を続けることができます。

私のおすすめは、コンパクトで組み立て・片付けが簡単なこちらのアウトドアチェアです。

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そもそも流星群とは?

画像提供:国立天文台
画像提供:国立天文台

こちらの記事で解説されてます。

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今年を逃すと次の好機は2029年

「流星群の極大の条件」「月灯りの条件」の2点が観測に影響するため、毎年観測に適した条件が揃うわけではありません。例えば、流星群が活発な時に月が地平線の上にあれば、月明かりで流星が見えなくなってしまいます。

以下のように、次に好条件になるのは2029年です。

国立天文台HPより
国立天文台HPより

豆知識:実はペルセウス座は流星群とはあまり関係ない

画像提供:国立天文台
画像提供:国立天文台

ペルセウス座流星群という名前からは、流星群自体がペルセウス座の星々に由来するかのように連想してしまいますが、そうではありません。

流星群を構成する、流星のもととなるチリ(流星体)は、彗星が放出しています。ペルセウス座流星群の場合、母天体は、スイフト・タットル彗星(109P/Swift-Tuttle)です

ではなぜペルセウス流星群という名前がついているのか。それは前述したとおり、この流星群の放射点がペルセウス座付近にあるからです。

この点は誤解しないようにしましょう。

流星群と彗星の関係についてはこちらの記事で解説しています。

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観測ポイントまとめ

【日程】
11日(日)の夜から13日(火)の夜までの3夜程度。特に12日夜から13日未明にかけて観測できる流星数が最大になる見込み。
【時刻】
いずれの夜も、21時頃から翌未明
【1番多く見られる時刻】
最も多く流星が見られるのは、さらに放射点が高くなる12日深夜(=13日の夜明け近く(東京では3時台))と考えられ、空の暗い場所での流星数は、1時間あたり40個程度
【どこを見ればいいか(方角)】
どこでもいいので、視野を広くできるだけ空全体を眺める

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きき酒師/日本キャンプ協会インストラクター

「自然の中で、お酒をこの上なく美味しく飲む方法」を考え続けている人。きき酒師(日本酒ソムリエ)とキャンプインストラクターの資格を保有。日本酒以外のお酒もすごく好き。

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