大学3年生は「夏のインターン」に参加するべきか?
インターンは選考の一部と言っても過言ではないのが現在の就活。すでに1万社以上がインターン開催を予定している。
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しかし大学3年といえば他にもやる事が沢山ある時期。それらを差し置いて、インターンには参加するべきなのだろうか?
「ポジショントーク抜き」で、ぶっちゃけたところを今回は書いてみたいと思う。
志望業界によっては参加せざるを得ない
まず、残念ながらインターンの影響度は業界によって大きく異なる。
志望業界によっては必須というケースもあり、開催時期も限られてしまっている事がある。
(同じ業界でも企業ごとに方針が違ったり、日系と外資で違う事は多い)
そのため、行きたい企業によっては大学3年次がどれだけ忙しかろうとインターンに参加せざるを得ないケースもある。
外資系コンサルティングファームや投資銀行がその最たる例で、4年生になってから選考を受けようとしてもすでに採用が終わってしまっている。内定辞退者が出た場合の追加採用枠が募集されるケースもあるが、内定するための難易度は上がってしまう。
「そんな事を言われても、就活を始めていないからどんな業界があるかもわからないし、その企業に興味を持てるかなんてどうやって判断するの?」
「そもそも興味を持てる業界や企業を見つける目的でインターンをするのではないか…?」
そう感じる方もいるかもしれない。
全くその通りだ。しかし現実に夏のインターンで内々定者をほぼ選んでいる企業が存在する以上、それらの企業を志望する場合にはゆっくりインターンで業界研究をしている暇はない。
インターンの前に業界研究を行う、本選考並の選考対策をしっかり行った上でインターンに参加し、評価を勝ち取らなければいけないのだ。
大半の企業のインターンは「自社を知ってもらうため」
ただし、内定を取るために夏のインターンが必須になっている企業はごくごく一部の企業に限られる。
前項の話が関係あるのは、数十万人いる大学3年生の中でおそらく1万人に満たないくらいだろう。
自分がその1万人に該当するかどうかは、周囲にいる先輩の就活の流れを聞いてみれば大体わかるはずだ。
先程1万社以上がインターンを実施すると述べたが、9割以上の企業は「説明会に毛が生えた程度」の内容のインターンとなっている。事業や業界について理解するためのグループワークやワークショップを実施したり、工場の見学をしたりといった内容のインターンが多い。
それらのインターンは「自社を知ってもらうため」に行われており、業界研究がまだこれからという方でも気軽に参加できるレベルのものだ。
もちろん優秀な学生はそのまま囲い込んでしまいたいという思惑もあるが、そこで優秀だと目をつけられる学生なら本選考開始後に接触しても同様に優秀だと認識されるだろう。
企業側としては「インターンに参加して欲しい」のだが、学生側としてはそこまで必要性は高くない。
統計上、インターン時期から就活をしていた学生が相対的に早期内定しているのは事実。
しかし今の市況では企業の採用の方が苦戦している状況であり、インターンに参加しなかった学生も含めて半分程度は4年生の5月には内定を獲得できている。
インターンが「早期の就活」となっているのは確かだが、そこまでしなくとも十分内定が取れるのも確かだ。
インターンの他に打ち込める事があるか?
ただし,もちろん他にやることが無いのであればインターンに参加してみるのも良いだろう。
多くのインターンは参加必須の企画ではないものの、家でダラダラしているくらいなら参加した方が有意義だ。
部活やバイトなど、今頑張っている事があるならそれが一番。
「インターンで得られること」を他の方法で代替できるのであれば、問題はない。
インターンに行かずとも、志望業界について知る方法はあるだろう。
インターンに行かずとも、自分が将来何をやりたいか考えることはできるだろう。
インターンに行かずとも、就活仲間を作ることはできるだろう。
しかし「インターンに行った方が早い」という事もある。
だからスケジュールが合うなら、先輩などに聞いて「参加する意味があったインターン」だけでも狙ってみると良いだろう。
負担の大きいインターンには参加できなくとも、少しだけ就活生向けのイベントなどに参加して頭の片隅で就活について考えておく分には決して損はない。