ダブル台風に加え、新たな熱帯低気圧が発生し北上へ
台風10号は足早に三陸沖へ
きのう25日(金)午前3時に発生した台風10号は、父島の東を比較的速い速度で北北西へ進んでいます。今後は太平洋高気圧の縁辺に沿って自動車並みの速度で北上し、あさって28日(月)午前9時には早くも三陸沖へ達するでしょう。この時点での勢力は、中心気圧990hPa、最大風速23メートル、最大瞬間風速35メートルとなっていて、暴風域はありませんが、中心が近付く所では、急に雨や風が強まり、波も急激に高くなりそうです。
今のところ、台風がコンパクトなため、予報円の真ん中を進めば、陸地で荒天となるようなおそれは小さいものの、西側の進路をとればとるほど、陸地にも影響が出てくる可能性がありますので、特に東北の太平洋側では注意を要します。
台風9号は猛烈な勢力で先島諸島へ接近も
おととい24日(木)午後3時に発生した台風9号は、フィリピンの東で急速に発達し、来週中頃には猛烈な勢力で石垣島の南へゆっくりと北上するでしょう。30日(水)午前9時の勢力は、中心気圧920hPa、最大風速55メートル、最大瞬間風速75メートルとなっていて、東側の進路をとればとるほど、この猛烈な勢力で石垣島に接近するおそれがあるため、十分な警戒が必要です。
新たな熱帯低気圧が発生し北上へ
タイトル画像をみると、台風9号と台風10号の間にまとまった雲域が発生しています。現在は低気圧性の循環は認められるものの、中心付近がハッキリとしない低圧部という解析ですが、上図のようにあす27日(日)午後9時までには中心付近がハッキリとする熱帯低気圧に変わる予想です。
この新たな熱帯低気圧が発生する付近の海水温は30度前後もあるため、海面上からの水蒸気を補給しつつ発達する予想で、数日以内には台風への発達を見込む計算がほとんどとなっています。そして来週の後半にかけて、ゆっくりと北上する計算です。
来週の週末には台風11号として日本の南を北上か
参考までに上図左は日本のGSMモデル、上図右はECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)のモデルで、ともに来週9月2日(土)午前9時の予想を現したものです。
するとどちらも日本の南を台風と思われる勢力で北上している計算で、この他の多くのモデルでも台風の勢力として日本の南付近に到達する計算を示しています。その後、3日(日)から4日(月)頃にかけて、日本付近へ台風を進めるモデルも多くなっていますが、その位置はまちまちで、関東の東へ進むモデルから本州付近へ進むモデル、あるいは北西進して、東シナ海へ進むモデルなど、様々となっています。
日本の南からどこへ向かって北上していくかは、東から張り出す太平洋高気圧の盛衰にかかっていて、太平洋高気圧が強まればより西側を北上し、太平洋高気圧が弱まればより東側を北上するような計算となっています。
来週以降の天気は台風の動向次第
来週30日(水)から9月1日(金)頃は、台風9号の影響で、石垣島では雨や風が強まる予報で、那覇でも台風9号の動き次第では、荒れた天気となるおそれがあります。
そして9月2日(土)から5日(火)頃にかけては、東京をはじめ、関東以西で傘マークが目立つ予報となっています。これは上述した台風に変わる可能性のある熱帯低気圧の影響によるものですが、台風の動向によっては、今後大きく悪天の方向へ予報変わりをするかもしれません。最新情報にご注意ください。